研究課題/領域番号 |
19K17097
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
岩田 祐輔 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (00594772)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 統合失調症 / グルタミン酸 / 安息香酸 / グルタチオン |
研究開始時の研究の概要 |
統合失調症の約30%の患者は薬物治療に反応しない(治療抵抗性統合失調症)。グルタミン酸受容体の機能低下仮説は陰性症状・認知機能障害を含め統合失調症の病態を包括的に説明するため、グルタミン酸神経が新たな治療標的として期待されている。 安息香酸ナトリウムはグルタミン酸系作動薬であり、治療抵抗性統合失調症に対する治療効果が報告されているが詳細な作用機序は不明のままである。 本研究は治療抵抗性統合失調症患者において、安息香酸ナトリウム による治療前後に、脳内グルタミン酸とグルタチオン濃度を測定し、安息香酸ナトリウムの脳内グルタミン酸濃度とグルタチオン濃度への影響、症状が改善する患者の特徴を明らかにする。
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研究実績の概要 |
統合失調症の約3割の患者は抗精神病薬による治療に反応しない。これらの患者は抵抗性統合失調症に分類される。近年治療抵抗性統合失調症における脳内グル タミン酸の異常が繰り返し報告されており、グルタミン酸仮説に基づいた治療介入が検討されてきた。安息香酸はD-アミノ酸分解酵素(DAAO)阻害作用を持つグル タミン酸系作動薬であり、治療抵抗性統合失調症に対する治療効果が報告されている。その仮定される作用機序は, 1)DAAO阻害により、D-セリン濃度を上昇させ、 グリシン調節部位を介したNMDA受容体機能の増強作用2)活性酸素(H2O2)の減少作用が挙げられる。しかし、過去の研究では脳内グルタミン酸濃度や抗酸化物質で あるグルタチオン(GSH)濃度への影響は検討されていない。本研究の目的は、安息香酸投与前後に、1H-MRSを用いて、脳内グルタミン酸、GSH濃度を測定し1)安息香酸の脳内グルタミン酸、GSH濃度への影響2)安息香酸により症状が改善する患者の生物学的特徴を明らかにすることである。2020年度は倫理委員会を通過した。2021年度からは 山梨大学医学部附属病院が有する3TMRIに、PRESS法とHERMES法いうMRS撮像プロトコルを導入し、データ解析までのパイプラインを確立した。その後患者リクルートを開始しており現在も継続中である。処方やMRI撮像、臨床症状や認知機能のアセスメントは特に問題なく行われている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在8名程度の研究同意を取得している。研究参加者の介入とMRI撮像も開始しており、引き続きリクルートを続けていく。 また、リクルート先病院の連携を広げる。加えてMRIデータの中間解析を行い、データのクオリティチェックを行う。
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今後の研究の推進方策 |
患者の組み入れは開始されており、臨床症状評価、処方やMRI撮像など問題なく行われている。引き続きリクルートと組み入れを続けていく。
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