研究課題/領域番号 |
19K17103
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
|
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
坂本 由唯 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (60770386)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | Fmr1 / 自閉スペクトラム症 / 養育行動 / USV / Bumetanide / ASD / fragile X syndrome / 早期療育 |
研究開始時の研究の概要 |
自閉スペクトラム症(ASD)は有病率が高いが治療法がない。唯一効果があるのは、早期に子どもを適切な養育環境に置きトレーニングする早期療育であると報告されている。しかし、早期療育のメカニズムは未解明である。本研究は、ASDモデル動物のFmr1-knockout(KO)マウスを用いて、早期療育の有効性に関するメカニズムを解明する。本研究により生物学的にASD特性を有する児に対しても、乳幼児期から適切な介入を行うことで予後を改善できる可能性が示されれば、より適切な早期療育の開発が行われ、ASD患者の社会適応および予後の改善が期待できる。
|
研究実績の概要 |
これまでに構築した実験プロトコルを用いて、自閉スペクトラム症(ASD)モデル動物であるFmr1-knockout(KO)マウスの行動実験を行った。ヘテロの母マウスによる出産当日の巣作りと生後3日目の養育行動をスコアリングし、母マウスの養育を記録した。生後7日目の仔マウスの超音波発声(USV)や、生後6週目および8週目の仔マウスのself-groomingとAffiliative social interaction試験、Three chamber試験を実施した。KO仔マウス12匹、ワイルドタイプ(WT)仔マウス10匹と、その母マウスの行動実験が終了し、現在、母マウスの養育行動と仔マウスのASD様行動について解析ソフトを用いて解析を進めている。 また、臨床治験において単独投与及び療育との併用でASDへの治療効果が確認されているBumetanideも用いて、養育行動やBumetanideがASD症状に与える影響についても調査している。出産前日の母マウスにBumetanideを経口投与し、上記実験プロトコルで母マウスの養育行動や仔マウスのUSVやASD様行動を記録した。母体にBumetanideを投与したKO仔マウス12匹とWT仔マウス12匹の行動実験を行った。実験データを解析しながら母マウスへのBunetanide投与の有無や母マウスの養育行動が、仔マウスのASD様行動に対して与える影響について調査している。2022年度、仔マウスUSVの解析に機械学習を用いた自動解析ソフトを導入し、その波形分類をもとに解析した。行動実験の解析も終了し、現在、論文執筆中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
USV波形について解析したが、一部測定条件が揃っていないデータがあることが判明し、データを揃えて再解析を行う必要があり遅れている。現在、再解析中である。
|
今後の研究の推進方策 |
現在、論文を執筆中であり、USV再解析終了後、結果をまとめて論文を国際雑誌に投稿予定である。
|