研究課題/領域番号 |
19K17105
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
多田 真理子 東京大学, 相談支援研究開発センター, 講師 (70758193)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 精神疾患 / 脳波 / 思春期 / 聴覚関連電位 / 脳神経疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
脳波指標のミスマッチ陰性電位(Mismatch negativity: MMN)と聴性定常反応(Auditory steady-state response: ASSR)は、統合失調症病態仮説であるグルタミン酸神経伝達とGABA介在ニューロン機能を反映する二大バイオマーカー候補である。MMNやASSRは、早期の予後予測が困難な思春期患者において、後の経過を感度よく予測する可能性がある。本研究では、思春期精神疾患患者でMMNやASSRを調べ、その後の予後を予測するかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
思春期の患者のうち主治医からICD-10でF2(精神病性障害)、F3(気分障害)、F4(神経症性障害)の診断を受けた研究参加者に対し、聴覚関連電位脳波(MMN、ASSR)の計測と臨床症状、社会機能の評価を行った。思春期の精神疾患を持つ患者のMMNとASSRの変化の意義について文献調査を行い、英文総説(Tada et al., 2019; Tada etal., 2020.)を発表した。さらにASSRと病態の関連を考察するために、発生源について調べ、聴覚野から領野外まで広がるネットワークが関与することを明らかにし、原著論文として発表した(Tada et al., 2021)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
精神疾患の発症時期である思春期の患者において、脳波指標(MMNとASSR)の変化の意義と病態の関連を明らかにした。特に、ASSRの発生源に、従来考えられていたよりも広範囲のネットワークが関与することを明らかにしたことは、臨床像からの早期診断が難しい精神疾患の早期病態の理解や治療開発に貢献することが期待できる。
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