研究課題/領域番号 |
19K17106
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
林 剛丞 新潟大学, 医学部, 非常勤講師 (70837179)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 視線認知 / 共同注意 / 脳磁図 / MEG / 定型発達 / 定形発達 / 共同注視 / 心の理論 / 精神医学 / 児童精神 / 自閉症 / 自閉症スペクトラム / 発達障害 |
研究開始時の研究の概要 |
「心の理論」の機能獲得の遅れは自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder:ASD)の重要な徴候であるが、発達初期の「共同注視」の障害がその後の心の理論の障害を強く予測すると言われている。本研究では共同注視に注目し、その脳基盤の同定を試みる。指標として注視点を用いた課題中の脳活動を306チャンネル全頭型脳磁図計で計測し、定型発達群とASD群で比較することで責任脳回路を特定する。本研究により自閉スペクトラム症の責任脳回路を特定し、治療法開発などへの発展を期待するものである。
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研究成果の概要 |
患者群10名および対照群11名のMEG測定を終え、解析の段階に入っている。画像解析ソフトBrainstormを用いて、両群の脳内関心部位における刺激提示300-350msecの活動性の差異について解析した。多重検定の対策としてα=5%のタイプIエラー率の設定でfalse discovery rate(FDR)補正を行った。複数の部位で患者群と対照群の活動性の差異を検出し、これがASDにおける視線認知異常に関連していると考えられた。現在、これについて論文作成中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「心の理論」の機能獲得の遅れは自閉スペクトラム症 (Autism Spectrum Disorder: ASD)の重要な徴候であるが、発達初期の「共同注視」の障害がその後の心の理論の障害を強く予測すると言われている。「共同注視」は注視点を指標とすることにより、定量的に評価することが可能である。そこで、我々はこの「共同注視」に注目し、その責任脳回路を特定することにより、「心の理論」やASDの脳基盤に迫ることができると考えた。「共同注視」を形成するシステムが明らかになれば新たな治療法の開発や生物学的指標の構築に繋がる可能性もあり、非常に学術的価値は高い。
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