研究課題/領域番号 |
19K17118
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
高須 正太郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教(専修医)(臨床研究) (90837014)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 統合失調症 / 再発 / 持効性注射剤 / 第2世代抗精神病薬 / 減量 / 認知機能 / 主観的体験 / 社会機能 / 抗精神病薬 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、第2世代抗精神病薬の持効性注射剤(SGA-LAI)の投与を受けている、症状の安定している統合失調症患者を対象として、SGA-LAIの用量を減量する群と維持する群に無作為に分け、その後52週間に渡って追跡し、精神症状、認知機能、社会機能、主観的体験、副作用などを定期的に評価する。さらに研究対象者のうち同意を得られた者に対しては、研究参加時に、脳神経機能を反映する様々なバイオマーカーを測定し、その後の再発との関係を検討することで、再発を予測するバイオマーカーを探す。
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研究成果の概要 |
本研究では、第2世代抗精神病薬の持効性注射剤の投与を受けて、症状の安定している統合失調症患者を対象として、注射剤の用量を減量する群と維持する群に無作為に分け、その後52週間に渡って追跡し、精神症状、認知機能、社会機能、主観的体験、副作用を評価した。目標症例数を100名としていたが、Covid-19の感染拡大により被験者の組入れが大幅に遅れ、38名の組入れにとどまり、うち24名が評価を完了した。24名のうち再発した患者は減量群・維持群ともにおらず、また、精神症状、認知機能、社会機能、主観的体験、副作用の全項目において、減量群と維持群の間に有意差は見られなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
臨床試験に組入れた被験者の数が目標数に達していないため、統計的に厳密な結論ではないものの、少なくとも現時点では、全被験者が再発なく持効性注射剤の用量を減量できており、安定した統合失調症の持効性注射剤の用量減量は可能であるという我々の仮説を裏付ける結果になることが期待される。持効性注射剤の用量が減量可能となれば、患者さんが受ける恩恵は多大であるだけでなく、国の医療費削減にもつながる。
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