研究課題/領域番号 |
19K17123
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
稲川 拓磨 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院 精神診療部, 医師 (90773606)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | brain stimulation / 経頭蓋直流電気刺激 / tDCS / 認知症 / 軽度認知障害 / 無作為化比較試験 / 認知機能 / Core-tDCS |
研究開始時の研究の概要 |
神経認知障害の認知機能に対する新たな介入手法の開発は、社会的にも緊急課題である。経頭蓋直流電気刺激は、神経認知障害の認知機能に対し、認知機能トレーニングの効果を増強する可能性が示唆され、効果検証には症例数設計・評価尺度や刺激手法の適正化が必要なことを明らかとした。本研究は、認知機能への経頭蓋直流電気刺激の増強効果を無作為化試験にて標準化されたバッテリーを用いて明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
軽度認知症、及び軽度認知障害の認知機能に対するtDCSは、対照群と比較して、介入群の認知機能(ADAS-Cog合計点、RBANS合計点, MMSE合計点)、うつ症状(GDS)、SF-36合計点のベースラインからの刺激直後、刺激後1か月の変化量について、統計学的有意差は認められなかった。症例数不足の影響も否めないが、認知症および軽度認知障害の認知機能に対するtDCSの効果は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、軽度認知症および軽度認知障害の認知機能に対するtDCSの増強療法としての効果を検証する試験である。過去には、中等度、重度のアルツハイマー型認知症に対するtDCSの効果に乏しいことは報告されているが、軽度認知障害や、軽度のアルツハイマー型認知症においては、相反する結果が出ており、かつ、増強療法、複数セッションのtDCSの方が、効果を最大化できる可能性が言われていた。そのため、質の担保された研究デザインで、手法を改良して効果を検証する学術的意義は高いと考える。本研究では、症例数こそ少なかったが、tDCSの増強療法としての効果は限定的であることが示唆された。
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