研究課題/領域番号 |
19K17132
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
齋藤 正英 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (80790427)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 放射線治療 / 肺癌 / 定位放射線治療 / 非剛体位置合わせ / 動体ファントム / 体表モニター / 呼吸性移動対策 / DIR / 体表面位置検出 / 体内移動予測 / 医学物理学 / 体表面位置照合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では動く臓器に対する放射線治療に対して、体表面モニターを用いた低侵襲(無被ばくかつマーカーレス)な呼吸管理による新規放射線治療法を実現することを目的とする。提案手法では、まず治療計画時に撮影した4次元断層画像に対して非剛体画像位置合わせ技術を用いて体表面の移動量と腫瘍の移動量を算出し、最適化計算によって腫瘍移動を体表移動から予測するアルゴリズムを構築する。実際の治療時には体表面モニターにより、同定した体表面位置をモニタリングすることが可能であり、予測アルゴリズムを適応することも可能である。本手法は、呼吸管理を必要とする放射線治療において、臨床的価値の非常に高い研究となりうる。
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研究成果の概要 |
放射線治療領域において体表モニターを用いて体表位置から体内位置を予測するアルゴリズムの開発に着手した。成果として、Deformable image registration(DIR)を用いて体表面移動のベクトルマップを算出し、体内移動と体表移動を関連付ける手法を開発することに成功した。また、実際の治療中の予測に用いる体表モニター自体の精度検証を実施し、臨床使用に十分な精度を有することも明らかにした。さらに、開発した予測アルゴリズムを検証するための複数の駆動系を有する動体プラットフォームの開発にも着手した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
呼吸性移動を伴う臓器に対する放射線治療において、従来は正確な位置把握のために体内に金マーカーを留置したり、X線による被ばくを伴う場合が多かった。本研究はこれらの侵襲的な手技を必要とせず高精度な放射線治療を実現することを目的としている。本研究の成果は、被ばくやマーカー留置を伴わない体表面モニターを用いた呼吸の管理を実現可能にするための一助となり、肺がんなど呼吸性移動を伴う臓器に対する放射線治療の副作用低減および治癒率の向上に貢献すると思われる。
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