研究課題/領域番号 |
19K17149
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 (2020) 慶應義塾大学 (2019) |
研究代表者 |
松坂 陽至 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (00594483)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 悪性黒色腫 / タウ / PET / tau imaging / タウイメージング |
研究開始時の研究の概要 |
悪性黒色腫は様々な転移形式を示し、全身の病巣の把握が病変検出や治療効果判定に不可欠である。認知症の新たな分子イメージング法として注目されているtau imaging用PET(陽電子放出断層撮像)薬剤は、melanin産生組織にも親和性があることが組織レベルや臨床PETのデータで報告されている。本研究の目的は、tau imaging薬剤18F-PI-2620のPETをmelanin産生能が異なる複数の悪性黒色腫細胞株の動物腫瘍モデルに実施し、腫瘍の集積と腫瘍内の蛋白やmRNAの発現との相関を検証することである。
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研究実績の概要 |
本研究は、予後不良な悪性黒色腫をtau imaging用PET(陽電子放出断層撮像)薬剤で特異的にイメージングすることで、悪性黒色腫の微小転移の検出能が向上したり、集積の強さを個別化医療や治療効果判定に役立てることが目的である。具体的な方法としては、melanin産生能が異なる複数の悪性黒色腫細胞株の動物腫瘍モデルにtau imaging薬剤18F-PI-2620のPETを実施し、腫瘍の集積と病理学的な腫瘍の性質との相関を検証する。 初年度に、まずmalanin産生腫瘍株を植え付けた動物モデルの作成を行った。malanin産生腫瘍株としてはマウス由来悪性黒色腫細胞株B16-F10を用いた。ヌードラットでの生着率が低かったため、ヌードマウスに変更したところ、無事マウスモデルの作成に成功した。また、動物実験用の18F-PI-2620の製造も可能になり、正常ラットと正常マウスの生体内分布像を詳細に検討した。さらに、病理学的、分子生物学的な評価もすでに数回実施した。具体的にはmelanin産生量を肉眼的、病理学的に確認し、腫瘍細胞のmelanin量を吸光度を使って測定した。 本年度は、in vivo評価として、melanin産生性腫瘍モデルに対する18F-PI-2620 PETを複数回実施した。また、同一モデル動物にFDG PETも実施した。腫瘍に18F-PI-2620の集積が確認されたため、backgroundに対する腫瘍の集積がFDG PETより良好であるかを現在、解析ソフトを用いて解析中である。 melanin非産生性の腫瘍モデルマウスの実験中に新型コロナウイルスのパンデミックのため実験が滞ったことと、研究代表者が留学することになったため事業を廃止することになったが、得られたデータでの論文化を目指して解析中である。
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