研究課題
若手研究
グラフ理論を用いた構造ネットワーク解析は、従来の萎縮を検出する方法に代わり、パーキンソン病などの変性疾患における異常を早期から検出しうる方法として期待されている。われわれは、最近登場した脳構造の局所的な類似に着目した手法を用いて、疾患毎のネットワークパターンを抽出することで、パーキンソニズムを来す変性疾患の早期診断および鑑別能向上を目指す。さらに健常者におけるネットワーク指標画像のデータベースを構築し、各患者のネットワーク指標画像を入力することによって自動的にパーキンソニズムをきたす変性疾患の鑑別や早期診断を可能とするソフトウェアを開発する。
健常者812人の脳MRIを用いて構造ネットワーク解析を行い、局所のネットワーク指標画像のデータベースを作成した。次にパーキンソニズムをきたす変性疾患患者(パーキンソン病、進行性核上性麻痺、多系統萎縮症)において同様に解析を行い、疾患特異的なネットワーク異常を検出した。各疾患を比較解検討した結果、局所のネットワーク指標の一つであるClustering coefficientは灰白質での萎縮部位と比べて脳機能の低下部位と一致しており、鑑別に有用と考えられた。
MRIのグラフ理論を用いたネットワーク解析は、パーキンソニズムをきたす疾患の鑑別に有用であった。この手法は他の疾患にも応用可能と思われるため、さまざまな神経変性疾患の診断補助として日常診療に役立てることができうると考える。
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