研究課題
若手研究
近年、放射線治療と併用する機会が増加している免疫チェックポイント阻害剤の治療効果のモニタリングや、放射線肺障害の発現予測において、リンパ球のRNA発現変化やリキッドバイオプシーを応用することで、肺がんに対する個別化放射線治療の実現を目指すため、①放射線治療前後の血清中のエクソソーム内mRNA/miRNA発現を解析し、②DNA損傷修復に関わるタンパクや免疫チェックポイントに関わるタンパク発現との関連性を検討し、放射線治療効果や放射線性肺障害を予測することを目的とする。
本研究では、Ⅲ期切除不能非小細胞肺癌における化学放射線療法および免疫療法を行った症例において、個別化した放射線治療効果や放射線性肺障害を予測することを目的とした。10症例において治療開始前、化学放射線療法終了時、初回免疫療法投与開始2週後に末梢血10mlを採血し、PBMC(末梢単核細胞)分画を分離、RNAのTCR(Tcell recepter)配列を解析し経時的変化を確認した。結果、治療開始からの平均観察期間が15か月を超えた時点で、化学放射線療法+免疫療法でCRが6例、PDが4例であった。TCRレパトアの経時変化はCR症例の方が優位クローンの変化が大きな傾向が見られた。
切除不能Ⅲ期肺癌の化学放射線療法および免疫療法を行った症例において、化学放射線療法前後および免疫療法前後でのTCRレパトアを調べることで、放射線治療の効果予測に利用できる可能性を示した。今後症例数を増やして、より高い精度での治療効果を予測する方法の確立を目指す。
すべて 2023 2022 2021 2020 2019
すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 1件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (3件)
Cancer Sci.
巻: 113(12) 号: 12 ページ: 4394-4400
10.1111/cas.15566
Japanese Journal of Radiology
巻: - 号: 5 ページ: 458-465
10.1007/s11604-021-01231-4
210000178430
Medical Molecular Morphology
巻: 54 号: 3 ページ: 245-252
10.1007/s00795-021-00290-w
Journal of Radiation Research
巻: 61 号: 2 ページ: 265-274
10.1093/jrr/rrz099
Strahlenther Onkol.
巻: - 号: 8 ページ: 725-735
10.1007/s00066-019-01571-1
Brachytherapy
巻: Epub ahead of print 号: 3 ページ: 290-297
10.1016/j.brachy.2020.02.007
Strahlentherapie und Oncologie
巻: - 号: 7 ページ: 1-11
10.1007/s00066-019-01468-z
The Journal of Dermatology
巻: 46 号: 4 ページ: 328-333
10.1111/1346-8138.14805