研究課題/領域番号 |
19K17175
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) (2022) 名古屋市立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
橋本 眞吾 愛知県がんセンター(研究所), 分子腫瘍学分野, 研究員 (90803510)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 陽子線 / X線 / DNA二本鎖切断 / γH2AX / 遊走能 / 浸潤能 / スクラッチ / 増感効果 / リアルタイムイメージング |
研究開始時の研究の概要 |
リアルタイムイメージング装置を活用し、生体内環境に近似した細胞培養下において、陽子線照射後の癌細胞動態(細胞遊走能・浸潤能)をX線照射後と比較することで評価する。
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研究成果の概要 |
培養細胞を用いてX線および陽子線を用いて実験を行った。本研究では照射実験後の遊走能についてタイムラプス画像で検討を行い有意な差を示すことができなかった。一方、照射線量や線質によって遊走能が一過性に異なる可能性が示唆された。陽子線は近位端では低線量被曝となり、遠位端では高線量被曝となる特性をもち、異なる効果を持つ可能性がある。細胞生存率予測にはしばしばγH2AXによる評価が用いられるが、低線量域での最適な評価タイミングは不明であり、検討する必要があった。低線量(10mGy)から高線量(4000mGy)のX線照射後の細胞生存率予測に最適なγH2AX評価タイミングは照射後12時間だった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
陽子線は一つのビームの中で近位端の低線量被曝領域と遠位端の高線量被曝領域が混在しているという物理的な特性をもつ。10~4000mGy領域におけるX線照射後の細胞生存率予測に最適なγH2AX評価タイミングを確立することができた。これを用いて低線量被曝領域と高線量被曝領域における陽子線とX線の放射線生物学的な効果の推定につなげていくことができ、陽子線治療の最適な治療指針の確立という目的に向けて有意義なものと考えられる。
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