研究課題/領域番号 |
19K17187
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 岐阜医療科学大学 (2020-2021) 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター (2019) |
研究代表者 |
小縣 綾 岐阜医療科学大学, 薬学部, 助教 (10805857)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | PET / TLR4 / 短寿命放射性核種 / PETイメージング / 神経変性炎症 / 炎症 / 神経変性疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病をはじめとする神経変性疾患は、アミロイドβやαシヌクレインなどのタンパクの異常凝集・蓄積が原因とされ、その発症や増悪には炎症が関わることが示唆されている。本研究では、脳内において、この炎症と深く関わっているとされるミクログリアやアストロサイトに特異的に発現し、様々な神経変性疾患において脳内で発現量が増大しているTLR4を標的とする18F標識PETリガンドを開発し、モデル動物における脳内移行性と特異結合を検証する。そして、TLR4の局在、発現量を可視化する18F標識PETリガンドを開発することで、神経変性疾患における治療法の開発に役立てることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、様々な神経変性疾患における神経炎症に関わる因子として、TLR4を低侵襲的に可視化するPETイメージングリガンドを開発することである。本研究では、TLR4を標的としたDNAアプタマーの脳移行性、ヌクレアーゼ耐性を蛍光標識体を用いて評価したところ、優れた脳移行性及びヌクレアーゼ耐性を有していることが示された。並行して、PET撮像を実施するラットの脳切片を免疫染色することで、TLR4がミクログリアやアストロサイトだけでなく、神経細胞にも発現していることが示唆された。また、18F及び11C標識体の前駆体合成が完了したため、今後標識化を実施する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、様々な神経変性疾患における神経炎症に関わる因子として、TLR4を低侵襲的に可視化するPETイメージングリガンドを開発研究を実施した。TLR4は脳内では主にグリア細胞膜表面に発現し、LPSなどが結合することで活性化・炎症性サイトカインを産生し、炎症反応を惹起する。アルツハイマー病患者の脳内においてもTLR4の発現量は増えている。TLR4を標的とするPETリガンドを開発し、TLR4の脳内密度や分布などの情報が得られるバイオマーカーとなりえれば、神経変性疾患における治療法の開発に役立つことが期待される。
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