研究課題/領域番号 |
19K17189
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 (2020-2021) 北海道大学 (2019) |
研究代表者 |
相川 忠夫 自治医科大学, 医学部, 客員研究員 (20795059)
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研究期間 (年度) |
2020-03-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 筋ジストロフィー / 心筋障害 / 核磁気共鳴画像 / MRI / 心臓MRI / 細胞外容積分画 / びまん性心筋障害 / T1 mapping / 磁気共鳴画像 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
進行性筋ジストロフィーによる心筋障害とそれによる心不全死が増加しており、新たな治療戦略の開発が求められている。申請者はこれまで、心臓を死角なく評価できる核磁気共鳴画像(MRI)に着目し、この心筋障害を正確に診断するための研究に取り組んできた。本研究では、①MRIを用いた画期的な心筋組織性状評価法であるT1 mapping法に使って進行性筋ジストロフィーによる心筋障害をより正確に検出・定量する新たな手法を確立し、さらに②MRIで定量された心筋障害を検出できる新規血中バイオマーカーの探索を行う。
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研究成果の概要 |
筋ジストロフィー患者6名と推定保因者5名を前向きに登録し、T1 mappingを含む心臓MRIを実施した。患者はいずれも男性で、年齢の中央値は16.0歳、内訳はDuchenne型が2名、Becker型が3名、筋強直性が1名であった。推定保因者5名の年齢の中央値は46.0歳であった。左室駆出率は4名の患者と1名の推定保因者で55%未満に低下しており、遅延造影MRIでは4名の患者と2名の推定保因者に異常増強像を認めた。一方、左室全体のECVは患者群で34.8%(範囲:27.6%~43.8%)、推定保因者群で37.4%(範囲:36.1%~39.8%)であり、5名の患者と推定保因者全員で上昇していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究より、びまん性心筋障害を反映したECV上昇は筋ジストロフィーの患者および推定保因者の両方にみられることが明らかになった。筋ジストロフィーでは、遅延造影MRIで異常増強像がなくともびまん性心筋障害によりECVが上昇している症例もあり、ECVは遅延造影MRIよりも正確に心筋障害を反映した指標である可能性がある。今後は造影剤を用いないMRI撮像法による心筋障害の検出能についても明らかにしていく予定である。
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