研究課題/領域番号 |
19K17192
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 (2022) 山形大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
金井 貴幸 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (40764139)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 放射線治療 / 粒子線治療 / 適応放射線治療 / MR画像誘導放射線治療 / 畳み込みニューラルネットワーク / Cone-beam CT / 体表面画像誘導 / 重粒子線治療 / 阻止能比 / 適応粒子線治療 |
研究開始時の研究の概要 |
粒子線治療は、現在の主流であるX線治療と比べ、腫瘍に限局した線量分布を作成することが可能である一方、治療期間中の患者の体型変化や腫瘍の縮小・増大、及び照射途中に生じる体内臓器の移動による影響を受けやすい。 本研究は、治療期間中及び照射途中に生じるこれらの変化を考慮する「適応粒子線治療」の実現に向け、cone-beam CT (CBCT) 画像及びMRI画像から、粒子線の線量分布計算に不可欠である阻止能比を推定する手法の確立を目的とする。
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研究成果の概要 |
「適応粒子線治療」の実現に必要となる阻止能比推定法を確立するため、畳み込みニューラルネットワークを用いた手法を開発した。U-net、CycleGAN、pix2pixの3手法を比較検討し、精度および汎用性の点からpix2pixで良い結果が得られることが判明した。提案手法は現状でも浅い領域の腫瘍に対して適用可能な精度であり、変換に要した時間は1症例あたり1.3秒と、オンラインでの線量分布計算にも使用可能な速度であった。 また、飛程の不確かさを低減するための手法として体表面画像誘導装置を応用する手法も開発し、0.1 mm以下という高精度で患者の体表面の変形量を定量的に算出することが可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した手法は、患者の体型変化や臓器の変化などに応じて粒子線治療計画を変更する「適応粒子線治療」の実現に寄与すると期待される。また、粒子線の飛程と飛程誤差が比例関係でなく2乗根に比例する関係であったことはこれまでの研究報告とは異なる結果であり、今後の粒子線治療における飛程誤差の考え方に影響を及ぼすものである。更に、本研究の研究成果は学術大会のインターナショナルセッションで学術的な賞を受賞するなど、高い評価を受けている。
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