研究課題/領域番号 |
19K17194
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
水谷 明日香 金沢大学, 保健学系, 助教 (00828452)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 薬物代謝酵素 / CYP / CYP2D6 / CYP3A4 / メキタジン / Cytochrome P450 / mequitazine / 薬物代謝酵素活性 / 小動物イメージング / 放射性代謝物 / 定量評価 / 核医学診断法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、医薬品の個別化適正使用のために最重要な個体差要因である薬物代謝酵素活性を放射性代謝物の特異的体内動態から定量測定可能な核医学診断法を確立する。 申請者らは既に臨床で使用されている放射性医薬品を用いることで、薬物代謝酵素であるcytochrome P450 (CYP) 2C19とcarboxylesteraseの活性が測定可能であることを実験動物で証明してきた。これらを臨床応用し、より多くの精神神経疾患治療薬等の代謝に関与するCYP2D6をターゲットとし、様々な要因による薬物代謝酵素の活性変動を反映した血中放射性代謝物分析やイメージングによる核医学診断法を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、個々の薬物代謝の差異を考慮した薬物療法の最適化が重要な課題であると位置づけ、CYP2D6活性を評価する画像診断薬の開発を行った。放射性ヨウ素標識メキタジン(I-IMQ)と18F標識メキタジン(18F-FMMQ)、放射性ヨウ素標識O-desmethylvenlafaxine(I-ODV)を用いて、CYP2D6単独および、CYP2D6とCYP3A4の代謝活性を定量的に評価するためのSPECTおよびPETイメージング手法を確立した。これらの画像診断薬の胆汁排泄動態を解析することでCYP活性を評価可能であり、個々の患者に適した薬物治療戦略の策定に寄与することができる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、核医学画像診断薬を用いた新たな手法による薬物代謝酵素活性定量法の可能性を示した。CYP2D6およびCYP3A4の活性を評価するための画像診断薬の開発を行ったことにより、抗うつ薬や抗精神病薬などの精神神経疾患治療薬を含む、これらの酵素によって代謝される薬剤において、個々の患者の薬剤治療効果予測が可能になる。この手法は患者の個別化医療の基盤形成において重要な役割を果たし、薬剤の適切な投与量や投与間隔の決定において貴重な情報を提供することが期待できる。
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