研究課題/領域番号 |
19K17198
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
佐々木 康二 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (10815989)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
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キーワード | 急性腸間膜虚血症 / インドシアニングリーン / 動注 / 静注 / 腸間膜虚血 / ブタ |
研究開始時の研究の概要 |
急性腸管膜虚血症は、腸の血流低下により、腸に壊死(腐ること)をきたす致死的な疾患である。近年、カテーテル治療(血栓を溶かす、吸引するなど)により腸の血流を再開させ、引き続き開腹術を行い、壊死した腸のみを切除する治療戦略が普及してきている。ただ壊死に至った腸の評価を客観的に行う確立された方法はない。そこで本研究では、腸間膜虚血症における新たな腸管血流評価法として、腸に分布する動脈から直接蛍光色素(Indocyanine green:以下、ICG)を投与する事で壊死腸管を正確に同定し、ブタモデルを用いた実験を行った後に、多施設共同研究による臨床試験の立案までを行う。
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研究成果の概要 |
鎮痛鎮静下にウサギ①②の腸管虚血モデルを作成した。ウサギ①は、蛍光色素であるインドシアニングリーン(ICG)を25mg(10mlの注射用水で溶解してさらに5倍に希釈したもの)を静注し、もう1羽のウサギ②はICG 25mg (10mlの注射用水で溶解してさらに100倍に希釈したもの)を動注した。蛍光カメラを用いて虚血腸管の観察をおこなった。どちらも腸管血流は評価可能であったが、ICGの性質上、蛍光カメラでの描出には十分な希釈が必要であり、より希釈された状態で腸管に到達する静注投与が望ましいと思われた。動物愛護の観点からこれ以上の実験を継続する意義は乏しいと判断し、ウサギ2匹の実験で終了とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、急性腸管虚血症の血流評価においてインドシアニングリーン(ICG)の動脈注射の有効性を検証した。ICGを用いて腸管血流を評価することは、従来から研究されてきたが、本研究では、ICGを静脈内または動脈内に投与した場合の比較検討を行った。その結果、蛍光カメラによる腸管血流評価では、ICGをより希釈した状態で観察することが必要であり、従来から行われている静脈注射での評価で十分であることが分かった。
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