研究課題/領域番号 |
19K17209
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
青木 孝子 順天堂大学, 大学院医学研究科, 非常勤助教 (10740954)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 変形性膝関節症 / 内側半月板逸脱 / 骨棘 / 内側側副靭帯 / 石灰化 / 半月板損傷 / 半月板逸脱 / 冠状靱帯 / Knee OA / MME / Osteophytes / Synovium / degegneration / 初期膝OA / 脛骨骨棘幅 / T2map / 疑似カラー化 / 内側半月板逸脱幅(MME) / 骨棘骨成分 / 骨棘軟骨成分 / 半月板 / 位置異常(逸脱) |
研究開始時の研究の概要 |
変形性膝関節症は関節軟骨の変性と摩耗により移動時の膝の痛みや動きが制限され、生活の質を低下させる。歩行や動作時に膝にかかる力学的負荷は通常軟骨や半月板が吸収・分散するが、軟骨や半月板の変性や変形により緩衝能が低下した場合膝OAが進行する。本研究は横断コホート研究データに基づき65歳以上の85%に軟骨摩耗以前の初期変化として半月板病変(半月板逸脱、変性断裂)、骨棘が見られ半月板の機能である力学的負荷緩衝能の低下が予測されたことからこの研究を計画した。MRI画像を用いた半月板逸脱距離計測法の正当性を検証後、半月板逸脱距離の計測および骨棘長の計測を行い、両者の関係性およびOA進行への寄与を証明する。
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研究成果の概要 |
半月板損傷以外に半月板位置異常には3つの形態学的特徴があった。内側側副靭帯と半月板間の石灰化、冠状靱帯に沿った石灰化の積層、半月板冠状靱帯付着部の内側側副靭帯への短絡である。石灰化には段階がありターンオーバーを繰り返して一部は骨棘にリモデリングされ、一部は硬化し半月板を固着していた。内側コンパートメントの石灰化は半月板位置異常のみならず、変形性膝関節症のトリガーになっている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
変形性関節症(KOA)は加齢性疾患とされ、同時多発的に様々な兆候が表れるため発症機序や治療法に関しては未解決問題である。組織学的基礎研究は進んでいるが生体から初期OAの組織は得られない。今回未発症OAのMRIデータから組織学的基礎研究と一致した結果が得られ、OAの始まりが半月板損傷による側副靭帯の石灰化であること、半月板断裂がOAへの進行に大きく寄与することが判明した。治療法開発やOAへの進行抑制のヒントとなる成果が得られた。
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