研究課題/領域番号 |
19K17210
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
齋藤 寛一 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (90732420)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | マイクロバイオーム / 重粒子線治療 / 口腔粘膜炎 / 頭頸部癌 / 支持療法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究により頭頸部癌の重粒子線治療中の口腔細菌叢の動態を解明することで、重粒子線治療中の粘膜炎の発症過程や口腔細菌叢の変化を明らかにし、より効果的な口腔粘膜炎の予防および治療戦略の実現化の基盤形成を行うことが目的である。つまり、今回の研究結果を元に適切な口腔ケアのタイミング、回数、投薬方法や内容などを検討、確立し、ひいては、重粒子線治療中の口腔粘膜炎の発症リスクや重症化のリスクを低減することにより、治療成績だけでなくADLや QOLの向上にも寄与するものと考える。
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研究実績の概要 |
本研究は、重粒子線治療中の粘膜炎の発症過程と口腔細菌叢の変化の関連性を明らかにし、効果的な口腔粘膜炎に対する予防および治療戦略の実現化の基盤形成 を行うことが目的である。重粒子線治療の対象となる頭頸部悪性腫瘍患者、照射範囲に口腔が含まれる患者、本調査に同意が得られたものを対象とした。上記患 者に対し、重粒子線照射前、照射期間中に週に1回、照射終了後、退院前に検体を採取した。(total 64.0Gy(REB)もしくは57.6Gy(REB)照射し、治療期間は約1ヶ 月半~2ヶ月)同時に口腔内の清掃状況、粘膜炎のGrad e(CTCAE ver3.0)や患者のQOLや摂食状況を記録し、次世代シークエンサーを用いて、データ解析し、得られ たデータと有害事象(粘膜炎の重症度等)と比較した。検体数は、8症例を採取した。解析の結果、照射の影響による局所の口腔粘膜炎発症部位で細菌叢の変化は 認めなかった。一方で、軽症群と重症群では、細菌叢に有意な相違を認めた。さらに、照射開始前から軽症群では、Prevotella_7属が有意に多く存在し、重症群 ではTannerella属, Porphyromonas属などのグラム陰性菌が有意に多く存在した。また、門レベルで検討を行ったところ、軽症群では照射前後で構成する細菌叢 の比率に変化はなく、一方で、重症群では照射後にProteobacteriaの著しい減少と、Bacteroidesの増加を認めた。このことから本研究では照射前から軽症群 と重症群において細菌叢の違いが認められ、特に重症例では細菌のバランスが崩れたと考えられ、これらの変化が口腔粘膜炎の重症化に関与したことが示唆された。 この研究成果を論文としてまとめ、「Support Care in Cancer」に投稿したが、受理には至らなかった。現在、新たに別の雑誌に投稿準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通りに計画は進んでいる。 今後論文の修正を行い、投稿していく。
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今後の研究の推進方策 |
検体採取から分析まで概ね順調に進んでおり、論文を修正し、投稿を進めていく。
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