研究課題/領域番号 |
19K17213
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
田村 命 近畿大学, 医学部, 助教 (60810968)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | フォトクロミック化合物 / ジアリールエテン / 医用放射線 / 放射線線量計 / フィルム線量測定 / X線 / 電子線 / フォトクロミックフィルム / 荷電粒子線 |
研究開始時の研究の概要 |
医療におけるフィルムを用いた線量測定は、放射線治療における2次元線量分布の取得や個人被ばく線量の管理などに用いられる。フォトクロミック分子による化学反応でX線を高感度に可視化できる色素が本邦で開発された。本研究では、フォトクロミックフィルムの医療における線量測定へのポテンシャルを見極め、様々な放射線(X線、電子線、陽子線、炭素線など)に対応可能、簡便で安価、優れた空間分解能、迅速な結果の取得可能な新規フィルムの開発を目指す。
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研究成果の概要 |
医療におけるフィルム線量測定には、ラジオクロミックフィルムが一般的に用いられるが、結果取得まで時間を要することや、高価という欠点がある。フォトクロミック分子の化学反応で放射線量に対して可視化できる色素を用いて、課題を打開できるフィルム開発を目指した。放射線診断領域のkVX線に対して感度を持つことを明らかにした。照射後、即座に結果を取得でき、放射線診断領域およびkV γ線を用いる小線源治療での測定に適用できる可能性を示した。放射線治療領域の高エネルギーのX線・電子線に対しては、感度が低く、フィルムでは測定できなかったが、フィルムに塗布する液体の状態では感度を持つことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医療におけるフィルム線量測定は、放射線治療における2次元線量分布の測定や個人の被ばく線量の管理などに用いられる。広く用いられるラジオクロミックフィルムは、測定結果取得までに時間を要することや、海外製品であるため高価、といった欠点がある。本邦で開発されたX線に高感度のフォトクロミック化合物の色素を用いて、医用放射線の線量測定の可能性を明らかにし、フィルムに加工、即座に放射線量を測定できる安価な国産フィルムを開発する意義は大きい。
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