研究課題/領域番号 |
19K17226
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
入江 大介 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (50795888)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 粒子線治療 / 肺癌 / 深吸気息止め照射 / 頑健性 |
研究開始時の研究の概要 |
肺癌に対する放射線治療において、照射時に息を止めることで正常な肺への余計な線量を減らし、照射時間の短くすることが期待できる。しかし、粒子線治療の場合に息止め照射がどの程度上手くいくか、実際にどのようにすれば上手くいくかはまだ分かっていない。 そこで本研究では「肺癌に対する粒子線治療において、息止め照射を行なった場合の肺癌への線量投与の頑健性(どれくらい確かに行われるか)を明らかにすること」、そして「肺癌に対する粒子線治療において、息止め照射を有効に行う具体的な方法を確立すること」に取り組む。
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研究成果の概要 |
X線による深吸気息止め照射を行った肺癌症例について、陽子線の線量分布をシミュレートした。腫瘍が存在する範囲、すなわち標的のうち処方線量の95%以上の線量が投与された体積の割合 (%D95)を解析したところ中央値で96.0% (幅:85.4-99.6%) であった。その他、本研究の結果から深吸気息止めの再現性と陽子線治療に及ぼす影響の一端が示された。これらデータをさらに解析することで肺癌に対する深吸気息止めの陽子線治療の頑健性向上につながると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請者らのこれまでの研究により、肺癌に対する粒子線治療では僅かな体型の変化や腫瘍の位置の変化により線量分布が影響を受け、標的への線量が低下しうることが示されていた。このような変化の大きな原因の一つである呼吸性移動に対し、 深吸気息止め照射を行うことでこれを抑えようとするアイデアがある。本研究の結果から安全に粒子線の深吸気息止め照射を行うための基礎的なデータが得られた。この結果から粒子線の深吸気息止め照射のための方法論が発展することで、肺癌をはじめとした疾患に対しより精度の高い粒子線治療が可能になると考えられる。
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