研究課題/領域番号 |
19K17228
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
奥村 健一朗 金沢大学, 附属病院, 助教 (30743447)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 選択的腎動脈造影 / 造影剤腎症 / 糖尿病モデル / 光音響 / 腎虚血再灌流 / 腎臓組織酸素飽和度 / ヨード造影剤 / 経動脈的治療 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、腎障害と腎臓組織酸素飽和度の関係性が重要視されている。放射線科領域で常時問題となる急性腎障害として造影剤腎症があり、腎機能低下患者に対し造影剤を使用する際は、血清Cr値を用いた簡易式を参考に造影剤投与量の減量や、予防策として事前にハイドレーションを行うも、それらの患者個別毎の効果も方法も不明確である。本研究では、トランスレーショナルな観点から、動物及び患者の腎臓の組織酸素飽和度に対し画像診断を行うことで、的確な造影剤腎症の病態評価とその進行予測への有用性を明らかにし、個別的に積極的な治療及び予防介入を行うことが可能となるマーカーとしての意義を量り、その経動脈的治療法の検討を行う。
|
研究成果の概要 |
この研究は、造影剤の投与経路が腎障害のリスクにどう影響するかについての動物実験の知見を提供します。特に、動脈内投与は静脈内投与に比べて腎障害を強く引き起こすことが明らかになりました。また、生理食塩水によるハイドレーションは動脈内投与時の腎症の程度を軽減し、予後を改善する効果があることが示されています。これにより、造影剤の腎への影響を管理し、腎損傷を最小限に抑えるための治療戦略を改善するための一歩となります。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は、広範囲に使用されているヨード造影剤の腎臓への影響を評価し、特に経腎動脈的な投与が腎機能に及ぼす直接的な影響を明らかにしています。高齢化社会の進展と共に腎機能障害を持つ人口が増加する中、異なる投与経路による腎障害のリスクを詳細に分析しました。この研究は、造影剤による腎障害を最小限に抑えるための臨床指針の改善に貢献し、安全で効果的な造影剤の使用法を開発することで、患者の安全を保ちながら医療の質を向上させることを目指しています。その結果、医師にとって重要な判断基準を提供し、患者の治療計画の策定を支援することが期待されています。
|