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血流定量画像解析による小径腎細胞癌の遺伝特性・臨床的予後・残腎機能予測の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K17272
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52040:放射線科学関連
研究機関九州大学

研究代表者

高尾 誠一朗  九州大学, 大学病院, 医員 (70803443)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード小径腎癌 / 腎機能 / 灌流画像 / 血流定量画像解析 / 小径腎細胞癌 / 遺伝解析
研究開始時の研究の概要

近年増加傾向の小径腎細胞癌の戦略として癌の治療効果と腎機能温存の2点がその予後に極めて重要なことが判明した。凍結療法はこの2点において一定の成果を上げてきたが、臨床上の課題も存在し、再発予測因子や術後腎機能予測の手段が確立していない。 腎細胞癌の発生にはVHL遺伝子変異が関与し、この変異により血管新生増殖因子が活性化することが判明している。腫瘍発生の遺伝子異常と腫瘍血流量は関連していると考えられ、血流量を半定量的に評価できるCT perfusionやMRI ASLの解析により遺伝子異常を推測することで、新たな予後予測因子を発見できる可能性がある。

研究実績の概要

腎癌の多くは通常、心血管イベントのリスクとなりうる内科的疾患が併存している高齢者に生じることが多く、局所制御と残腎機能のバランスを考慮した戦略が重要である。現在、小径腎癌に対する戦略として、①手術療法、②焼灼療法、③積極的監視療法が存在し、臨床的に決定される。現在、腫瘍径のみが画像的な指標となっているが、腫瘍径が大きくなる前に他臓器に転移し、予後不良となる高悪性度の増殖病態を呈するものも存在するため、腫瘍径のみでの評価には限界がある。私達はこのような予後不良な病態を示す腎癌に対して、遺伝子発現をもとにした画像的特徴の同定に成功した。
一方で、小径腎癌の治療戦略のもう一つの柱である正常腎機能の温存に関してであるが、治療戦略の一つである焼灼療法(凍結療法)は、残腎機能の温存と腫瘍の局所制御の両立に優れているとされている。しかし、術後透析導入の可能性のある重度慢性腎不全患者における凍結療法後の残腎機能の温存の程度に関しては限られた臨床的なデータしか存在しないため、治療戦略における客観的な指標が不十分である。そこで、我々は高度腎機能障害症例の治療前後の腎機能の推移と透析導入に関してのリスク因子を調査した。
方法:2014/4~2020/3までの凍結症例のうち、非透析・高度腎機能障害(CKD)症例を後方視的に観察した。術後の透析導入に対する術前のリスク因子に関してはcox比例ハザードモデルを用いた。
結果:患者は18名であり、4例で術後に透析となった。術前腎機能がCKD grade5の場合、Hazard ratioは36.29であり、透析のリスク因子である可能性が示唆された。一方で一部の症例で施行された造影剤を減量した造影CTや血管造影はリスク因子とならなかった。
結論:CKD grade5症例では凍結療法により透析導入を回避することが難しい可能性が示唆された。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Radiology- and gene-based risk stratification in small renal cell carcinoma: A preliminary study.2021

    • 著者名/発表者名
      Takao S, Ushijima Y, Motomura Y, Sakamoto K, Hirakawa M, Nishie A, Mimori K, Yamashita Y, Tsutsumi T, Ishigami K.
    • 雑誌名

      PLoS One.

      巻: 16(9) 号: 9 ページ: 1-14

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0256471

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 高度腎機能障害症例における小径腎癌に対する凍結療法の検討2021

    • 著者名/発表者名
      高尾誠一朗、牛島泰宏、西江昭弘、藤田展宏、石松慶祐、和田憲明、石神康生
    • 学会等名
      第193回日本医学放射線学会九州地方会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 小径腎細胞癌の画像所見とRNA発現の関連性からみたリスク層別化因子に関わる検討2020

    • 著者名/発表者名
      高尾誠一朗
    • 学会等名
      第56回 日本医学放射線学会秋季臨床大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2022-12-28  

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