研究課題/領域番号 |
19K17279
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
佐浦 宏明 岩手医科大学, 医学部, 助教 (30788716)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 拡散強調画像 / 髄膜腫 / 拡散強調MRI |
研究開始時の研究の概要 |
髄膜腫は、形態や発生母地に加え、硬さによって手術の難易度は異なる。術前に髄膜腫の硬度を計測する方法としてMRIを用いて直接振動を加えながら撮影する方法があるが、振動を加える特殊な装置が必要があり、どの施設でも撮影できるわけではない。近年、拡散強調MRIの基礎的概念であるintravoxel incoherent motionを外部振動による組織の動きを含む概念へと拡張し、腹部臓器の弾性率を術前画像から推定する手法が確立された。 本研究では、この方法を基礎にしてMRIを用いて新たな術前髄膜腫硬度推定法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
ADC(見かけの拡散係数)はMRIの拡散強調画像から得られるパラメータであり、最近これまで用いられてきたADCより、sADC(shifted ADC)の方が、より物理学的硬さを反映することが肝臓において報告されている。本研究の目的は、ADCおよびsADCが髄膜腫の硬さを予測できるか明らかにすることである。腫瘍摘出術を行う髄膜腫患者に対して、ADC mapおよびsADC mapを作成した。手術で腫瘍を摘出し、腫瘍の硬さを硬度計を用いて測定した。 術前の拡散強調像に基づくADCとsADCを組み合わせて用いることで,髄膜腫の硬さを予測することが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
髄膜腫は原発性頭蓋内腫瘍の27.5%を占める最も頻度の高い脳腫瘍であり、脳神経外科の手術対象として頻度の高い疾患である。髄膜腫の硬さは、切除の難易度や手術合併症の発生率などに影響を与える重要な因子である。そのため、術前の画像検査で硬さがわかることによって手術の難易度をより高精度に予測し、安全な治療方針を患者さんに提示することが可能になると考えられる。
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