研究課題
若手研究
本研究期間内において、新規血管内治療デバイスを開発し、その有用性と安全性を明らかにすることを目標としている。具体的には、研究期間内の最初の1年間は、新規血管内治療デバイスの開発を行なう。次の1年では確立された血管内治療デバイスを用いたin vitroおよびin vivoでの実験を行い、新規デバイスの効果および安全性に関して検討する。残りの1年間は臨床試験に向けて必要なデータ分析と世界に発信するため論文を権威のある医学雑誌に投稿する。最終的には研究期間内に臨床試験を行うために倫理委員会へ書類を提出する。
本研究の目的は、急性動脈閉塞症(ALI; acute limb ischemia)に対する新たな血管内治療法を開発することにより、従来は治療効果が限定的であった陳旧化血栓や大量血栓に対しても、血管内治療により低侵襲かつ安全な治療を可能とすることである。本研究期間内において、ALIに対する新たな血管内治療法開発およびその効果と安全性に関して検討することを目標としている。2023年度の目標は、開発した陳旧化・大量血栓を除去するための新たな血管内治療法に関するデータをまとめ、学術集会での発表および学術雑誌への投稿を行うことであった。また、同血管内治療システムを用いて下肢動脈以外の血栓症に対して応用可能であるかの検討を行った。以下、研究成果について述べる。データ解析に時間を要したため、学術集会での発表および学術雑誌への投稿を行うまでには至らなかったが、準備が出来次第行っていく予定である。また、本システムでは大口径シースと止血デバイスを必要とするため、これらを使用可能である深部静脈血栓症に対しては応用可能であり、今後具体的に検証を行っていく予定である。また、下肢急性動脈閉塞症に対する本血管内治療システムを用いた治療を実臨床で行うために、現在倫理委員会申請の準備を行っている。研究期間全体を通しては、急性動脈閉塞症に対する新たな血管内治療システムとして、Fogartyバルーンカテーテルおよびバルーン付きガイディングカテーテルを用いた血栓除去システムに大口径シースと止血デバイスを使用することで大量血栓に対する経皮的アプローチによる血栓除去を行う方法を考案した。本開発によりある一定の成果は得られたものの、実臨床へ応用するまでにはいたらなかった。今後も引き続き研究を継続し、早期に実臨床へ使用できるように準備を進めていく予定である。
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すべて 雑誌論文 (24件) (うち査読あり 21件、 オープンアクセス 17件) 学会発表 (30件) (うち国際学会 4件、 招待講演 14件) 図書 (2件)
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