研究課題/領域番号 |
19K17285
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
大平 新吾 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 放射線腫瘍科技師 (50792694)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | Dual energy CT / pancreatic cancer / liver cancer / radiotherapy / functional image / VMI / Dual-energy CT / 四次元 / 放射線治療 / 肝臓癌 / 膵臓癌 / 二重エネルギー / 医学物理 / dual energy CT / 造影剤 |
研究開始時の研究の概要 |
高精度放射線治療により腫瘍への線量増加・正常組織への線量低減が可能だが、腫瘍の正確な体内動態の把握がなければ、予期しない有害事象が発生する可能性がある。膵臓癌・肝臓癌の最適な撮影時相は腫瘍の特性によって異なる。本研究の概要は、早期相・後期相の両時相における造影剤併用4次元撮影を可能とする技術を開発し、これまで未着手であった情報を得る。物理的・生理的両側面から腫瘍の体内動態を解明し、照射範囲を決定する。我々が構築した腫瘍制御・有害事象発生モデルを基に、膵臓癌に対して強度変調放射線治療を、肝臓癌に対して体幹部定位放射線治療施行する研究である。
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研究成果の概要 |
Dual-energy computed tomography (DECT)を膵臓癌・肝臓癌の放射線治療に応用することで、従来のCT画像よりも明瞭に腫瘍を描出し放射線治療の精度を向上させた。また、正常組織のヨードの取り込み量を定量的に測定することで、臓器の機能画像を生成した。高機能領域を極限まで温存する、新たな放射線治療戦略の道が開けた。さらに、四次元DECTを複数の造影相で撮像することを可能とし、自由呼吸下での呼吸性移動量の評価の精度を向上させた。いずれの成果も難治性である膵臓癌・肝臓癌に対する放射線治療において、有害事象の低減と治療効果の向上に貢献できると考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DECTの放射線治療への応用は未だほとんど探求されていない領域である。難治性癌の代表格である膵臓癌・肝臓癌に対して、DECTは腫瘍の描出能を向上し、機能画像に基づいた新たな治療計画を可能とした。これらの成果に加え、多時相四次元CTはこれまで報告がなく、学術的意義は大きい。さらに、本研究の成果は膵臓癌・肝臓癌の放射線治療において、有害事象の低減・治療成績向上に寄与できる可能性があるため社会的意義は大きい。
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