研究課題/領域番号 |
19K17320
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 裕 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (00789787)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 全前脳胞症 / holoprosencephaly / Binder症候群 / HPE / Holoprosencephaly / Binderoid cleft lip / Binder 症候群 / SHH |
研究開始時の研究の概要 |
2019年度は対象症例の収集に当てる。対象は年齢・性別を問わず、臨床症状として口唇顎口蓋裂・眼窩間距離の狭小化など、顔面正中部の低形成による顔貌異常を伴う症例とする。2020年度は収集した症例について、全前脳胞症スペクトラムのdriver mutation / modifier variantを同定し、Binder症候群、Binderoid cleft lip/plateを含む、HPE スペクトラムの広がりを分子遺伝学的に明らかにするための解析に当てる。
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研究成果の概要 |
HPE 症例5 例、Binderoid complete cleft lip /plate および疑い症例3 例においてTargeted NGS panel を実施した。そのうち1 例のHPE 症例で既知の原因遺伝子SIX3 にde novo のフレームシフトを同定した。2 例のHPE では病的意義が明確ではないバリアントを認めたが候補バリアントの絞り込みは困難であった。残り2 例のHPE は解析を継続中である。Binderoid complete cleft plate 疑いの1 例でKAT6A のミスセンス変異を同定しArboleda-Tham syndrome と診断した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在日本国内において全前脳胞症 (HPE)、Binder 症候群、および Binderoid complete cleft lip/plate について遺伝子解析を実施する体制は整っていない。本研究では典型的なHPE 症例において既知の原因遺伝子である SIX3 が同定され、本研究での解析方法により速やかにHPE の遺伝学的診断が可能であることが示された。現在、 さらに残りの17 症例の解析を継続中である。本研究の結果は、これらの疾患における遺伝子型と表現型、環境要因の関連、およびHPE スペクトラムの広がりを分子遺伝学的に明らかにする足がかりとなるものである。
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