研究課題/領域番号 |
19K17323
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
酒井 清祥 金沢大学, 附属病院, 特任助教 (20735112)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | VOD / NETs / GVHD / 小児がん / 血小板 / 化学療法 / 好中球エラスターゼ阻害剤 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はVODの病態解明とVODの治療に分けて2年間で研究を行う予定である。 ・平成31年度:抗がん剤によるVODモデルの作成ならびに、NETs、EPAがVODの本態である事の証明を主たる研究とする。 ・平成32年度:平成30年度に確立したモデルを用いてVOD治療法の確立を主たる研究とする。 ・平成33年度:研究最終年度として、研究の総括を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は難治疾患であるVODの病態解明と新規治療法の模索である。 研究計画として、マウスに肝臓類洞内皮障害を起こしやすいとされるアルキル化剤(エンドキサン)、臨床的にVODを起こしやすいとされている抗がん性抗生物質を投与しVODモデルを作成する。 経時的に犠牲死させたモデルより肝、小腸、を採取し障害の程度を組織学的に検討する。 類洞閉塞を組織学的に証明する。閉塞の原因として血管の狭小化や血栓の評価を行う。小腸粘膜の障害を組織学的に評価する。血管内皮障害の証明として、von Willebrand factor:vWF、レレクチン、ケモカイン、vascular endothelial growth factor:VEGF、を血液検体ならびに肝組織免疫染色で証明する。 研究の結果、アルキル化剤の至適投与量の設定が困難であり、アルキル化剤によるVODモデル作成が至難であった。よってアルキル化剤だけではなく、肝類洞内皮障害について同様の病態と考えられる異種骨髄移植によるGVHD(graft versus host disease)による肝障害モデルに着目し、検討を行なっている。 GVHDモデルの作成は完成し、肝類洞の炎症細胞浸潤を確認し、肝障害の証明を得た。現在はアルキル化剤によるVODモデルの作成と並行して、GVHDモデルによる好中球エラスターゼ阻害剤、抗血小板剤の肝障害抑制効果の検討を行なっている最中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究実施計画によるアルキル化剤によるVODモデル作成が難しく、有効な病態モデルの作成が行えなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
アルキル化剤の投与方法、設定濃度の再検討を行う。また、実臨床におけるVODの病態に近づけるため、ラットの腸管粘膜障害をモデル作成に加える予定である。 また、並行して作成したGVHDモデルを用いて、好中球エラスターゼ阻害剤ならびに抗血小板阻害剤の有用性を検討していく予定である。
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