研究課題/領域番号 |
19K17329
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岩谷 祥子 大阪大学, 大学院連合小児発達学研究科, 助教 (60724903)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | てんかん / 社会性発達 / 事象関連電位 / 自閉スペクトラム症 / 視線計測 / 認知機能 |
研究開始時の研究の概要 |
乳幼児期発症のてんかんにおいて、社会性発達評価装置を用いて視線計測を行い、ヒトの顔や幾何学図形への注視パターンを調べる。てんかん性異常波や顔認知課題に対する脳活動を評価し、乳幼児期の発達や社会的コミュニケーションに影響を与える因子について検討する。てんかんと社会性発達の関連性を解明し、てんかん発作抑制だけでなく、社会的コミュニケーションの発達に対する行動療法や療育支援の必要性について考え、てんかんの包括的治療の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
小児期発症のてんかんは、自閉スペクトラム症(ASD)を高率に合併することが報告されており、てんかん発作抑制だけでなく、社会性発達や認知機能を伸ばすことも重要である。顔課題における事象関連電位は自閉スペクトラム症のバイオマーカーの候補とされており社会性発達の客観的な指標として有用と考えられる。大阪大学医学部附属病院小児科を受診した乳幼児期発症の0-6歳のてんかんの小児11名に対して、社会性発達評価装置を用いた視線計測と視覚刺激課題に対する事象関連電位測定、Vineland-II適応行動尺度などを用いた発達評価を施行した。脳波解析できた9例(平均年齢4±2歳)では、事象関連電位測定時の脳波異常が焦点性7例、全般性1例、異常なし1例であった。ASD特性を評価するための質問紙では、4例でASD特性を認めた。顔課題における事象関連電位では、8例で両側のN170 脳波が検出できた。右中心側頭部に棘波が頻発する1例では右N170が検出できず、右後頭部優位の脳波異常を認めた3例では右N170潜時が左より長かった。右のN170とP100の振幅差は人に対する注視率との相関を示し、その注視率はコミュニケーション得点や適応行動総合得点とも正の相関を認めた。てんかん小児において脳波異常がN170反応や社会性発達に影響している可能性があり、さらなる検討が必要と考えられた。今後、フォローのデータも追加し、脳波異常や臨床症状と事象関連電位、視線計測結果、発達結果との関連性を検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
脳波解析のビデオチェックや必要なデータ抽出のために、時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
データ抽出を一括してできるような準備を整えた。脳波解析の経験のある研究補助員を雇用しビデオ同時記録の脳波チェックを進める予定である。
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