研究課題/領域番号 |
19K17339
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 奥羽大学 |
研究代表者 |
熊本 隆之 奥羽大学, 薬学部, 講師 (00433558)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 過剰肋骨 / 催奇形性 / 骨格異常 / 先天異常 / ホメオボックス / 系統差 |
研究開始時の研究の概要 |
過剰肋骨は催奇形性試験で胎仔に観察される骨格所見であるが、その成因は不明であり、リスク評価上の課題となっている。申請者はこれまで薬剤誘発性モデルラットを構築し、ホメオボックス遺伝子が成因である可能性を突き止めた。本研究は自然発生性に過剰肋骨を生じるラット系統の解析等を行い、その成因を明らかにすることで、先天異常の機序解明と毒性試験やリスク評価への貢献を目指すものである。
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研究成果の概要 |
過剰肋骨は発生毒性試験で胎児に観察される骨格所見であるが、その成因は不明である。以前見出した5FC投与によるホメオボックス(Hox)遺伝子発現変動を伴う過剰肋骨出現の機序を探るため培養細胞を用いた評価を行い、5FCによる骨格異常は細胞毒性に依らないHoxの直接制御であることを明らかにした。さらに自然発生の系統差に注目、高頻度のWistar系ラットと低頻度のSD系ラットをシーケンサーを用い比較検討、Hoxa9 exon1とその前方領域に差を認め、特にHox発現を制御し中軸形成に関与するmiRNAの成熟に不可欠な領域の過剰肋骨出現率と一致した変異を見出し、過剰肋骨の成因となる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医薬品や農薬、食品添加物などは有害性に関する各種毒性試験がなされ、その一つに生殖発生毒性試験がある。そこで生殖や形態などが観察されるが、骨格異常のひとつである過剰肋骨はその成因は不明であり安全性評価の課題となっていた。 本研究はこれまでのモデル動物を用いた研究に加え、培養細胞を用いた評価および過剰肋骨の自然発生が多い系統と少ない系統の比較検討を行い、その毒性学的意義を多角的に考察した。
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