研究課題/領域番号 |
19K17345
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
大林 樹真 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (20835409)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 横隔膜ヘルニア / 胎児治療 / 気管 / 気管支 / 先天性横隔膜ヘルニア / 気管支閉塞 / 羊水注入 / 羊胎仔 |
研究開始時の研究の概要 |
先天性横隔膜ヘルニア(CDH)は年間200例ほどの希少疾患ではあるが死亡率が高率である。死因には肺低形成が関与しており、胎児治療が試みられているが明らかな生存率の改善を示せておらず、標準的な治療にはなっていない。今回我々は効果的な新規胎児治療としてCDH羊胎仔の気管支内に羊水や有用な可能性がある薬剤を注入し肺容量を増加させる治療を考案した。大動物である羊に対して実験を行い、治療評価は我々が以前に示した病理学的な肺胞上皮の評価により行う。本研究は既存の胎児治療を改善、発展したものであり、新たなCDHに対する胎児治療の可能性があると考えている。
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研究成果の概要 |
バリウムによる羊胎仔気管気管支造影を行い、左右主気管支径と気管径を検討したところ病的に細径であった気管支の結紮ではなく、正常群と差のなかった気管結紮と気管内薬剤注入を行う方針とした。 しかし新型コロナウイルスの世界的な蔓延により羊胎仔を用いた実験が困難となったためウサギ胎仔横隔膜ヘルニアモデル作製法の確立をすることとした。ウサギ胎仔は肝臓は両葉ともほぼ左右対称で横隔膜面を覆っており、羊胎仔に比べて作製困難だった。また既報では胎生21-25日で手術していたが、胎生22日では胎児が手術侵襲に耐えられず胎生24日でモデル作製に成功した。横隔膜切開は非常に作製が困難であることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先天性横隔膜ヘルニア(CDH)は年間200例ほどの希少疾患ではあるが、90日死亡率が19.4%と高率である。死因には肺低形成が関与しており、胎児治療が試みられている。今回我々は横隔膜ヘルニアの新規胎児治療を研究することを目的とした。治療を行う前の安全性を確かめる実験を羊胎仔に対して行った。つづいて新規胎児治療の研究を行う予定であったが新型コロナウイルスの世界的な蔓延により羊胎仔を用いた実験が困難となったためウサギ胎仔横隔膜ヘルニアモデルを作製した。既報の方法では作製困難だったが、モデル作製の確立に成功した。今後このモデルを用いて胎児治療研究が発展することを期待する。
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