研究課題/領域番号 |
19K17351
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
西山 深雪 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 周産期・母性診療センター, 遺伝カウンセラー (10836761)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 父親の加齢 / 遺伝カウンセリング / 遺伝子異常 / 出生前遺伝学的検査 / 非侵襲的出生前遺伝学的検査 |
研究開始時の研究の概要 |
APA関連疾患に対するNIPTは、これまで国内で行われてきたNIPTとは対象疾患が異なる新しい検査であり、検査を受ける意味、検査の限界、検査の結果とその後の対応など、今まで以上に細心の注意を払ったGCが必要となると考えられる。本研究では、国内で出生前遺伝学的検査を検討している妊婦、パートナーへの質問紙調査と、欧米諸国でAPA関連疾患のNIPTのGCを行う医療者への調査を行い、APAや関連疾患の認識とGCの実態を明らかにすることを目的とする。本研究の結果は、APAや関連疾患に対するNIPTが臨床で適切に運用されるためのGCの在り方を示す上で有用な資料となると思われる。
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研究実績の概要 |
本研究期間全体を通じて、①妊婦および②遺伝関連専門職(臨床遺伝専門医および認定遺伝カウンセラー)を対象とした質問紙調査を行った。
【調査①】当院産科初診外来を受診した妊婦のうち回答を得た120名(回答率95.2%)では、90.8%の妊婦が母親の年齢が高くなることで出生確率が高まる先天性疾患の存在を認識していたが、父親の加齢(advanced paternal age: APA)関連疾患があることを認識していた妊婦は63.3%であった。APA関連疾患の認識の有無と、出生前遺伝学的検査の実施の有無との有意な関連は認めなかった。出生前遺伝学的検査を受検するかどうかにかかわらず、妊婦のAPA関連疾患の認識度は、母親年齢の影響を受ける疾患の認識度よりも低いことが明らかになった。本結果はJournal of Community Geneticsに掲載された。
【調査②】回答を得た臨床遺伝専門医735名、認定遺伝カウンセラー115名、計850名(回答率47.4%)では、高年妊娠を理由に検査を希望するクライエントへの遺伝カウンセリング(genetic counseling: GC)経験者のうち、APA関連疾患の情報をいつも提供しているは2.2%、多くの場合に提供は5.7%、提供したことがない、あまり提供していないは、それぞれ42.4%、13.3%であった。36.3%はクライエントに応じて提供していた。APAの定義については、40歳以上が36.7%、50歳以上が21.8%、45歳以上が21.6%となった。APAのGCに関する指針についての意見は、必要が63.7%、わからないが29.7%、必要ではないが6.6%)となった。APA関連疾患の情報提供の経験やAPAの年齢定義への意見は様々であることが明らかになった。APAのGCに関する指針の必要性やその内容を含め更なる検討が望まれる。
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