研究課題/領域番号 |
19K17355
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
|
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
杉原 啓一 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 医員 (40835766)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 脂肪酸酸化異常症 / カルニチンサイクル異常症 / 新生児マススクリーニング / アシルカルニチン分析 / 末梢血単核球 / 安定同位体標識脂肪酸 / マススクリーニング / 脂肪酸代謝異常症 / タンデムマス法 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国では、タンデムマス法とよばれる新生児マススクリーニング検査で多くの脂肪酸酸化異常症患者の早期診断・治療が可能となっている。しかしその重症度は必ずしも容易に判定できない。中には治療を必要としない軽症例も多く存在しており、不要な治療を防ぐために重症度の判定方法の開発が求められる。本研究では、末梢血単核球を用いた安定同位体標識脂肪酸を負荷することで、変異遺伝子の機能解析結果との関係性を解析することにより脂肪酸酸化能異常症の重症度判定、更に薬物治療についての患者毎の有効性判定を同時に行う方法を確立し、新生児マススクリーニング陽性例における迅速な治療方針決定を可能とすることを目指している。
|
研究成果の概要 |
VLCAD欠損症の臨床的重症度は、従来の診断方法では予測することが困難であった。VLCAD欠損症患者と健常者それぞれから得た末梢血単核球での炭素13標識脂肪酸負荷検査で、患者群ではカルニチン比の有意な減少がみられた。各比率の値は臨床的重症度スコア(CSS)と有意な相関があり、疾患の重症度を予測できることが示唆された。さらにU-13C-ステアリン酸負荷試験において13C-C16/13C-C18比が13C-C14/13C-C18比より高い患者はCSSが有意に高くより重症であると推定された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本検査法がVLCAD欠損症の臨床的重症度を予測する上で有用であり、重症化リスクを有する患者の同定に使用できることが示唆された。また本測定結果をもとに、代謝発作リスクが低いと考えられる患者に対し、過剰な治療や生活制限を回避することで、より効率的な管理を行うことが期待される。
|