研究課題/領域番号 |
19K17362
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 香川県立保健医療大学 |
研究代表者 |
大栗 聖由 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 講師 (70791078)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 急性脳症 / 小児 / 脳波解析 / power spectrum / phase lag index / 自己組織化マップ / 熱成けいれん重積 / 急性期 / Phase lag index / Power spectrum analysis / 熱性けいれん重積 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
後遺症を高率に残す急性脳症は高熱とけいれん重積で発症するため、予後良好な熱性けいれん重積と症状が類似しており、発症早期鑑別が難しく、予後予測法も未だに確立していない。近年私たちは、急性脳症と熱性けいれん重積患者の脳波解析を行い、急性脳症患者において目視ではわからない速波成分の有意な減少を発見した。本研究では、脳波解析を行った結果をもとに、機械学習を利用した自己組織化マップを使用して急性脳症分類パターンマップを作成し、急性脳症と熱性けいれん重積の新たな自動鑑別診断および予後予測法を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では、発症早期のAESDとFSの双極誘導における脳波をコンピュータにて定量的に解析し、発症早期における患者個々の鑑別ができる検査法の開発を目的とする。研究成果として、脳波解析によりalhaや速波成分によってAESDはFSと比較し有意に低値を示し、脳の機能的結合性上昇している結果となった。また、自己組織化マップを用いたAESD診断マップより、AESD症例20例中16例を診断可能であった。 発症48時間稲以内のAESDに脳波解析を行うことで、画像所見を呈する前のU fiber障害を早期に発見している可能性があり、けいれん重積後に徐波を呈するFSとの鑑別点になりえると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、発症48時間以内の脳波解析を用いることでAESDとFSの客観的な鑑別点を明らかにすることができた。また、脳波解析結果を用いることで、発症後急性期におけるAESDとFSの鑑別を行える可能性が考えられた。また、自己組織化マップを用いることで、AESDとFSの自動鑑別診断の可能性を示すことができた。 今後、症例数を増やして自動診断マップの有用性を確認することで、臨床現場で用いられている脳波計に組み込めるソフトを開発できる。ソフトが完成し、臨床の脳波計に組み込むことが可能となれば、発症急性期にAESDとFSの鑑別診断補助システムとして稼働でき、急性脳症の早期鑑別が可能となる。
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