研究課題/領域番号 |
19K17383
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
土田 奈々枝 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 生殖医療研究部, リサーチアソシエイト (60817245)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 胎盤 / iPS細胞 / トロホブラスト / 胎盤発生 / 周産期疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト受精卵の着床から胎盤形成までの正常な発生過程と、その異常によって引き起こされる種々の周産期疾患に関しては、有用な実験モデルがないことや動物間での種差が大きいこと、倫理的問題などから未だ詳細な解明が進んでいない。我々は、ゼノフリー条件下でヒトiPS細胞をトロホブラストへと分化させる新たな培養モデルを構築した。本研究では、その分化細胞の網羅的遺伝子発現解析によって得られた2つの新規胎盤関連遺伝子をゲノム編集技術によってノックアウトし、それらの胎盤発生における機能の解析を行う。胎盤初期発生のメカニズムの一部を分子レベルで解明し、ひいては胎盤関連疾患の病態理解や治療的介入への応用を目指す。
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研究成果の概要 |
胎盤は、栄養膜合胞体層、栄養膜細胞層そして絨毛外トロホブラストの3種類のトロホブラストを含み胎児の発育を担保するため多様な機能を兼ね備える。これまで、ゼノフリー下でiPS細胞からヒト絨毛性ゴナドトロピン産生トロホブラストを作製する系を構築した。このヒト胎盤初期発生モデルを応用し、さらに高度な生理活性機能を獲得した胎盤分化を通して胎盤初期発生の3D-オルガノイドモデルを開発することができた。今後、妊娠合併症を試験管内で解析する新規的なバイオツールとして期待できさらに研究開発進めていくロバストな研究基盤が構築できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト多能性幹細胞を活用し、3次元組織化し生理機能性も獲得したオルガノイドの発生モデルをもとに、分化誘導法の最適化を定量的に評価できる系を胎盤発生に適応することができた。個体発生のサポート臓器として重要な胎盤に着目し、胎盤発生関連遺伝子の定量発現量を属性ごとに特性とバランスを分析し胎盤オルガノイドの発生動態と関連付けるデータ可視化モデルを構築した。試験管内モデルの乏しい周産期分野において、応用性の高い試験管内モデルができ、妊娠合併症などの研究促進へ貢献できる。
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