研究課題/領域番号 |
19K17385
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
長谷川 瑛洋 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 細胞医療研究部, リサーチアソシエイト (20839055)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 低ホスファターゼ症 / 胎児治療 / 子宮内幹細胞移植 / TNSALP / ES細胞 / 間葉系幹細胞 / 子宮内胎児移植 |
研究開始時の研究の概要 |
ALPL発現量の高い細胞の作成を、当研究室で作製した組織由来間葉系幹細胞より寿命の長いES細胞由来間葉系間質細胞を用いて行う。低フォスファターゼ症モデル胎児マウスに対して、子宮内TNSALP酵素補充療法と出生後TNSALP酵素補充療法、子宮内ES細胞由来間葉系間質細胞移植と子宮内TNSALP酵素補充療法の二つの実験系で、骨形成能と予後に関する比較検討を行う。同細胞の子宮内投与により長期的な効果を期待できるだけでなく、胎児期は免疫寛容を誘導できる可能性があり、同細胞による長期的な治療効果を検討する。
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研究成果の概要 |
周産期型低ホスファターゼ症は胎児期より全身性骨化障害を生じる遺伝性疾患である。酵素補充療法(Enzyme Replacement Therapy; ERT)により全身の骨化や呼吸障害が改善するが、出生前には治療を開始できないため、疾患モデルマウスを用いて出生前経母体的ERTと酵素分泌遺伝子を高発現させた間葉系間質細胞の胎児移植による新規治療法の開発を行った。出生前酵素補充療法の仔マウスへの効果は限定的であったが、経母体的投与の安全性を確認できた。胎児への細胞移植では間葉系幹細胞における移植に成功したが、仔マウスの症状改善には至らなかった。酵素分泌量や移植細胞数、移植経路などが今後の課題となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
周産期型低ホスファターゼ症に対する出生前経母体的酵素補充療法と酵素分泌遺伝子を高発現させた間葉系間質細胞の胎児移植による新規治療法の開発を行った。出生前酵素補充療法の効果は限定的であったが、経母体投与の安全性を確認できた。今後臨床的な適応に向けては更なる研究が必要と考えられる。また胎児への細胞移植では間葉系幹細胞における移植に成功したが、仔マウスの症状改善には至らなかった。胎児への細胞移植により長期的な効果が期待できること、治療による侵襲度を軽減できる可能性があること、また免疫寛容を誘導することで免疫抑制剤の使用なく、投与した細胞を生着させることができる可能性が十分にある。
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