研究課題/領域番号 |
19K17410
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
山岸 直子 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (40646840)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | NAFLD / ランソプラゾール / p38 MAPK / Nrf2 / 酸化ストレス / VEGF-B / 脂肪肝 / VEGFB / 異所性脂肪 |
研究開始時の研究の概要 |
異所性脂肪はメタボリック症候群の基盤になると考えられているが、その発症機序には不明な点が多く、有効な治療薬も存在しない。本研究では、VEGF-Bが新たな脂肪肝進展因子として非アルコール脂肪肝疾患(NAFLD)の病態形成に関与することを明らかにするとともに、VEGF-B抑制作用を有するランソプラゾールのNAFLDに対する有効性を検証し、臨床応用へと展開するための研究基盤を確立する。
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研究成果の概要 |
酸化ストレスは非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の進展の一因である。以前、既存医薬品であるランソプラゾールがNAFLDモデルラットの肝障害を軽減することを見出していたものの、その分子機序はわかっていなかった。本研究課題では、ランソプラゾールが肝細胞に発現する転写因子Nrf2を活性化することによって酸化ストレス障害を軽減することを明らかにした。また、ランソプラゾールによるNrf2の活性化と細胞防御はp38 MAPKシグナル伝達経路を介することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)はメタボリック症候群を基盤として発症し、一部は進行性の肝炎へと進行する。酸化ストレスを起因として進展すると言われているが不明な点が多く、有効な治療薬はまだない。本研究では、既存医薬品であるランソプラゾールが抗酸化ストレス因子Nrf2を活性化することによって細胞障害を軽減することを明らかにした。加えて、これらの効果は細胞内でp38 MAPKシグナル伝達経路を介することを明らかにした。安全性がすでに確立されたランソプラゾールは、非常に有用なNAFLD治療薬候補と考えられる。
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