研究課題/領域番号 |
19K17411
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
西 利男 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (20244759)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ボノプラザン / Nrf2 / 小腸潰瘍 / 抗炎症 / 小腸潰瘍治療薬 / ドラッグリポジショニング / 小腸 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ボノプラザンのNrf2誘導能について用量および持続時間について遺伝 子及びタンパク質レベルで解析を行い、局所的に誘導される分子メカニズムも明らかにする。更にインドメタシンによる小腸潰瘍モデルでボノプラザンが小腸粘膜を Nrf2の誘導を介して保護できるか検討を行い、ボノプラザンが小腸潰瘍の治療薬の可能性があるか検討を行う。
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研究成果の概要 |
内視鏡の進歩により、小腸潰瘍が認知されるようになったが、いまだ治療薬の開発には至っていない。ボノプラザンは胃潰瘍治療薬として用いられているが、Nrf2という転写因子を介して抗酸化ストレス酵素を産生させることを小腸でも予備実験で見出したため、小腸潰瘍に対する治療薬の可能性が考えられた。本研究では全長の長い小腸で全般的にボノプラザンがNrf2の転写活性を増大させるか検討した。空腸の口側20から25㎝で抗酸化ストレスタンパク質の発現が増大したが、全般的には発現の増加を認めなかった。このため、腸管でも特に長い小腸においてはボノプラザンによる小腸潰瘍治療効果は期待できない結果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来より、小腸における遺伝子発現変化を解析するものは多くあったが、小腸を一様のものとして解析するもの又は空腸と回腸として小腸の口側と肛門側の2点で解析することが一般的であった。本研究では、小腸を連続的に解析を行いボノプラザン投与によるヘムオキシゲナーゼ1の発現を解析したが、特定の部位でのみ発現が増加する結果で、ボノプラザン投与により小腸における抗炎症効果を示すものではないことが明らかとなった。小腸に対する治療効果を解析する場合は、解析する点を多くしないと有用性の有無について議論できないことが明らかとなった。
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