研究課題/領域番号 |
19K17447
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 千葉大学 (2020) 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究部) (2019) |
研究代表者 |
横山 昌幸 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (20834831)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | エピジェネティクス / 肝細胞癌 / G9a / p21 |
研究開始時の研究の概要 |
エピジェネティクスに関与する物質の一つである、ヒストンメチル化酵素G9aはヒストンH3K9のジメチル化(H3K9me2)を介して標的遺伝子の転写を抑制的に制御していることが知られており、種々の癌腫においてG9aの過剰発現が報告されている。 しかし、肝細胞癌(HCC)におけるG9aの役割とH3K9me2の意義は未だ十分には解明されていない。そこで本研究では、肝癌培養細胞およびHCCの手術標本を用いたG9aの機能解析と、その標的遺伝子の同定、さらにはG9aの治療標的としての有用性の検討を行う。
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研究実績の概要 |
はじめに、HCCにおいてのG9a標的遺伝子の検討として次世代シークエンサーを用いた網羅的解析を行った。具体的には、short hairpin RNA(shRNA)を用いてG9aをノックダウンしたHuh7細胞のstable 株を作成し、ChIP-seqおよびRNA-seqを行い、両者の統合解析によりG9aの直接的な標的候補として96遺伝子を同定した。それらの候補からいわゆる癌抑制遺伝子であるp21/WAF1CIP1に今回特に着目した。シークエンス解析およびChIP-PCR等を用いてG9aとp21の関係について分析を進め、p21とヒストンメチル化およびアセチル化の関係を解析した。結果、G9aによりp21が抑制的に制御されている傾向は認められたものの、アセチル化との関連は明確には結論付けられなかった。今後の課題として、アセチル化もしくは他のエピジェネティックな制御機構も視野に入れて、G9aがHCCの発生・進展の過程において果たしている制御機構を解明することが挙げられる。また、G9aとp21の臨床検体レベルにおける発現とその臨床背景の検証を実施した。具体的にはシークエンス解析によりG9aの標的候補の1つとして同定された、p21とG9aの発現量の相関を手術検体の免疫染色などを用いて検討し、結果、両者の発現量には負の相関関係が認められ、G9aがp21発現を抑制的に制御している可能性が組織レベルでも示唆された。最後に、計画していたG9aの機能阻害によるp21の脱抑制の過程におけるヒストンアセチル化の意義の検証は十分に実施できなかった。今後の研究課題として上記研究を継続し、G9aがどのようにエピジェネティックな制御機構によりHCCの発生・進展に大きな役割を果たしているのか、そしてそのメカニズムを抑制することはHCCの新たな治療戦略の一端となるかどうかの可能性の探求が望まれる。
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