研究課題/領域番号 |
19K17473
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
才川 宗一郎 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (10790347)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 肝内胆管癌 / 胆管癌 / ARB / YAP / NOTCH |
研究開始時の研究の概要 |
進行肝内胆管癌は予後不良とされ、全身化学療法の効果も限局的であり、新たな治療戦略が模索されている。申請者は新規作用機序としてHippo/YAP経路に着目して研究し、アンジオテンシンⅡ拮抗剤(ARB)がHippo/YAP経路の制御を介して肝内胆管癌の進展を抑制することを報告した。また、NOTCH1阻害が肝内胆管癌治療に応用できる可能性を見出している。そこで本研究ではARBとNOTCH1選択的阻害薬の併用による肝内胆管癌への抗腫瘍効果について検討する。基礎的に有効性が確認された治療法に関しては臨床へと展開し、薬物療法の治療効果評価に有用な新規バイオマーカーについて網羅的に解析、検証を行う。
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研究成果の概要 |
進行肝内胆管癌は予後不良とされ、全身化学療法の効果も限局的である。本研究では肝内胆管癌の病態に関与するHippo/YAPシグナルおよびNOTCHシグナルの制御を介した新たな治療法の開発を目的とした。既報でYAP活性化を抑制することが知られるアンギオテンシンII拮抗剤を選択的NOTCH1阻害薬に併用することで、細胞の増殖抑制、アポトーシス誘導、血管新生抑制などの機序を介して効率的にヒト肝内胆管癌の発育を抑制することを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
切除不能な肝内胆管癌に対して国内外で標準治療としてゲムシタビン(GEM)+シスプラチン(CDDP)療法が位置付けられているが、しかし生存期間、奏効率ともに十分な治療効果は得られていない。そのため、肝内胆管癌に対して新たな抗癌治療戦略を考えることは急務である。本研究においてYAPおよびNOTCHの制御が肝内胆管癌の発育を効率的に抑えることを明らかにしたことで、今後の肝内胆管癌治療における新たなオプションとして臨床への応用を見据えた展開が期待できると思われる。
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