研究課題/領域番号 |
19K17474
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
深田 浩大 順天堂大学, 医学部, 准教授 (20727482)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | NETs / NETosis / 脂肪肝 / NASH / NAFLD / アルコール性肝炎 / 非アルコール性脂肪肝炎 / 好中球細胞外トラップ / 脂肪性肝炎 |
研究開始時の研究の概要 |
好中球がクロマチンや抗菌ペプチドから成るNETs; neutrophil extracellular trapsを放出するNETosisが発見され、ネクローシスやアポトーシスと違う細胞死の過程として注目を浴びています。アルコール性肝炎(ALD)や非アルコール性脂肪肝炎(NASH)などの慢性肝疾患では、好中球を中心とした炎症細胞が中心静脈に炎症を起こすことが知られています。本研究では肝炎の発症・伸展にNETosisが関与していると仮説をたて、慢性肝疾患におけるNETosisの関与を解明し、自然免疫の面から肝炎の新規診断・治療法の確立を目指します。
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研究成果の概要 |
本研究では既存の論文を参考にしてELISA法による血清中のNETsの測定系を用い、各種アルコール性肝障害モデルマウス(NIAAAモデル、エタノール経口投与後LPS腹腔内投与、NIAAAモデルにコンカナバリン投与マウス)を作製してNETsを測定したが検出は乏しかった。今後更なる検証が必要である。 臨床検体として重症型アルコール性肝炎からNETsの産生を認めたものの、アルコール性急性肝炎患者の検体からはNETsは検出されなかった。本研究では安定的なNETsの産生を検出できなかったため他の測定系の開発や肝組織での測定を検討する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝臓の慢性的な炎症は線維化を引き起こし、肝予備能を低下させ肝不全に至る。NETosisは好中球を中心とした炎症細胞が中心静脈に炎症を起こすアルコール性肝炎や非アルコール性脂肪肝炎の病態形成に重要な役割を果たしている可能性がある。本研究ではNETosisの定量法を用い、各種アルコール性肝障害マウスや患者の血清を測定した。肝障害においてNETosisの関与を示した。本研究において得られた成果は、肝炎の病態形成にNETosisが関与している可能性を示唆しており、病態解明や創薬の開発に寄与する可能性があり、学術的、社会的意義は高いと考えられる。
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