研究課題/領域番号 |
19K17494
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
田中 久美子 徳島大学, 病院, 特任助教 (80792382)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | Peutz-Jeghers syndrome / オルガノイド / 消化管ポリープ予防薬 / 小腸ポリープ / マイクロアレイ解析 |
研究開始時の研究の概要 |
Peutz-Jeghers syndromeは、消化管に多くのポリープを有する遺伝性疾患である。本症候群は、多発する消化管ポリープによりしばしば小児期より腸閉塞を来して開腹手術を繰り返すが、有効な治療法は無い。本研究では、本症候群の消化管ポリープに対する有効な予防薬の開発を目的とし、消化管ポリープ及び正常粘膜から採取した組織を用いて、遺伝子発現プロファイルを作成し、ポリープの縮小、癌化抑制に有効な予防候補薬剤を抽出する。次に、ポリープ及び正常粘膜組織の培養を行い、それらを用いて候補薬の有効性を確認する。
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研究成果の概要 |
Peutz-Jeghers syndromeの患者に対して、小腸内視鏡検査を施行し、採取した小腸ポリープおよび正常粘膜組織からRNAを抽出して、ポリープに特異的な遺伝子発現Signatureを作成した。次にConnectivity Mapを用いて、ポリープに抑制的に働く薬剤を35種類選択した。また小腸ポリープ、正常粘膜組織からそれぞれオルガノイド細胞を樹立し、ポリープに有効な予防候補役を3種類に絞り込んだ。今後はラットの十二指腸に小腸ポリープのオルガノイド細胞を移植し、3種類の薬剤を経口投与して腫瘍縮小効果を確認した後、ヒトを対象とした臨床試験に進む予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Peutz-Jeghers syndromeは、消化管ポリポーシスと粘膜皮膚色素沈着を特徴とする遺伝性疾患であり、多発する消化管ポリープによりしばしば小児期より腸閉塞を来して開腹手術を繰り返すが、有効な治療法は無い。本患者の消化管ポリープ及び正常粘膜から採取した組織を用いて、現在国内で承認されている薬剤の中からポリープの縮小、癌化抑制に有効な予防薬を抽出し速やかに臨床試験に進むことで、早期に治療薬として用いることができ、手術の回避や癌化抑制につながると思われる。
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