研究課題/領域番号 |
19K17508
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 千葉県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
北川 善康 千葉県がんセンター(研究所), 内視鏡科, 医長 (10838577)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ctDNA / PIポリアミド / 大腸がん / 膵臓がん / KRAS / リッキドバイオプシー / トランスレーショナルリサーチ / 腫瘍由来循環腫瘍DNA / デジタルPCR |
研究開始時の研究の概要 |
近年、血液中の循環腫瘍DNA(ctDNA)を用いたがんのクリニカルシークエンスが注目されている。しかし、無細胞遊離DNA (cfDNA)中のctDNAは存在比が微量であるため、ctDNA解析の早期診断への応用は困難とされている。我々は、標的遺伝子のDNA配列に特異的に結合する化合物複合体を用いることで、血液中に存在する微量ctDNAを濃縮する技術を開発した。本研究において、この濃縮法の臨床的有用性を検証する。
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研究成果の概要 |
血液中の微量ctDNAを濃縮する技術を開発し、膵臓がんの早期発見における有用性を検討した。<検討1>膵臓がん患者14例の血清サンプルからctDNAの検出を行った。患者背景は、StageⅠ/Ⅱ/Ⅲ:1/12/1、手術検体KRAS 12D/12V:11/3であった。濃縮後にctDNAの測定を行なったが、検出されなかった。<検討2>膵臓がん患者(21例)と健常者(21例)の血清サンプルを用い、ctDNA(KRAS G12)の検出を検討した。濃縮後ctDNAコピー数は、膵臓癌患者と健常者間に有意差はなかった。血清サンプルを用いたmutant KRASの検出は膵臓がんの早期発見に寄与しない可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は、血液中を循環している微量な腫瘍由来DNA(ctDNA)を濃縮する技術を開発した。本研究では、この濃縮法を用いたctDNA解析が膵臓がん患者の早期発見に役立つか検討を行った。当センターで外科手術を受けたステージⅠ~Ⅲの膵臓がん患者を対象とし、手術前に採取された保存血清を用いて、ctDNA解析を行った。濃縮後にデジタルPCRでctDNAの測定を行ったが、ctDNAは検出されなかった。この濃縮法によるctDNA解析は、膵臓がんの早期発見に寄与しない可能性が示唆された。
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