研究課題/領域番号 |
19K17514
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
岩花 東吾 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00789307)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 植込型VAD / 重症心不全 / 補助人工心臓 / RNA-sequence / 心肺運動負荷試験 / RNA-sequencing / 運動耐容能 / 血行動態 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、植込型VAD装着を行った症例を対象とし、術後6ヶ月ごとに心エコー・CPETによる評価を経時的に行い、術後1年の時点でSwan-Ganzカテーテル・心エコーを用いたRamp testを実施するとともに、CPETで運動耐容能を評価する。血行動態的・運動耐容能的に至適と考えられる回転数を設定し、その設定における日常生活での活動量やQOLを評価する。右心不全の進行や左室逆リモデリングなどの心筋性状の評価については、心エコーでの経時的評価の他、VAD装着手術時の心筋組織の病理組織学的および次世代シーケンサーを用いたRNA-sequenceも併せて行い、評価する。
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研究実績の概要 |
重症心不全に対する植込型補助人工心臓(Ventricular Assist Device, VAD)による治療は、心臓移植への橋渡し治療として生命予後の点では非常に良好であるが、運動耐容能の点では心臓移植後症例には遠く及ばず、長期経過では右心不全・大動脈弁機能不全などにより心不全を来すこともある。本研究では、植込型VAD装着患者の運動耐容能・QOLを改善し心不全入院を防ぐことを目的とし、①運動耐容能・QOLを規定する因子の同定、および②最適なVADポンプ回転数の設定法を確立することを目的とする。従来の心エコーや心肺運動負荷試験に加え、複数の回転数設定においてSwan-Ganzカテーテルによる直接的な血行動態測定(Ramp test)を行い、併せて右心不全や左室逆リモデリングに関連する心筋の状態評価としての病理組織学的検討、RNA-sequencingによる遺伝子発現解析、さらには日常生活における活動量測定等、多面的な解析を行うものである。 2019年度までで、大学内の倫理審査委員会で承認、症例登録の開始、先行研究である重症心不全におけるRNA-sequenceingと左室逆リモデリングに関する論文がacceptされた。 本年度も昨年度に引き続き、COVID-19流行の影響で入院でのカテーテル検査および入院・外来とも心肺運動負荷試験の実施が制限せざるを得ず、また植込み型VADの装着件数も依然として少なかったことなどから、症例登録に研究に遅れが生じている。先行研究として多種類の植込型LVAD装着患者について、運動耐容能と血行動態指標を後ろ向きに検討し、運動耐容能を規定する血行動態因子を探索した結果、安静時の脈圧が指標として有用であることを見出し、それらの結果をまとめてJournal of Artificial Organs誌へ報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度も昨年度に引き続き、COVID-19流行の影響で入院でのカテーテル検査および入院・外来とも心肺運動負荷試験の実施が制限せざるを得ず、また植込み型VADの装着件数も依然として少なかったことなどから、症例登録に研究に遅れが生じている。 その中で、先行研究として多種類の植込型LVAD装着患者について、運動耐容能と血行動態指標を後ろ向きに検討し、運動耐容能を規定する血行動態因子を探索した結果、安静時の脈圧が指標として有用であることを見出し、それらの結果をまとめてJournal of Artificial Organs誌へ報告した。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であり、目標症例数には到達しない可能性が高いが、可能な範囲で登録症例数を増やし、その範囲内で解析を行い論文作成する。
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