研究課題/領域番号 |
19K17529
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
遠山 岳詩 九州大学, 大学病院, 医員 (00828197)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 慢性心不全 / 人工知能 / 診療支援システム / 心不全治療 |
研究開始時の研究の概要 |
心不全は、種々の循環器疾患が心機能低下により最終的にたどりつく浮腫・息切れなどを主徴とする病態である。多種多様な検査法、治療薬・医療機器が開発されてきたが、どの心不全にも共通する標準的なもの以外は専門医が臨床的・経験的に取捨選択している部分が大きい。本研究では、人工知能(AI)の技術を用いて、心不全専門医と同様に患者の状態を把握し、最適な治療を提案する「診療支援システム」を構築する。将来的に、心不全専門医のいない医療施設においても、早期から専門医と同水準の治療を実施できるようになり、心不全の増悪防止や予後改善が見込まれる。
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研究成果の概要 |
本研究では、人工知能(AI)の技術を用いて、心不全専門医レベルでの患者の状態を把握し、最適な治療を提案する「診療支援システム」を構築していくことを最終目標とした。 心不全診療支援システムにおけるプロトタイプとして、循環器診療における主要な治療薬の一つである抗凝固薬の処方調整の提案を行うAIの作成した。さらに、心不全の大規模データベース(JROADHF)を基に、心不全患者の重症度・予後を、DPC(診断群分類別包括評価)の構造化されたデータから予測するAIモデルの開発も行い、既存の心不全リスクモデルよりも高精度でリスクを評価可能であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心不全診療は、この半世紀で様々な検査法、治療法が開発され選択肢そのものが多様化した。心不全治療は、病態把握から治療方針の選択の過程は非常に複雑であり、個々の診療においてはさらに専門的な知識・経験が要求される。 このように多様化・複雑化する心不全診療について、人工知能(AI)を応用することで、治療の最適化をサポートできると考えている。今回、心不全診療において、患者の状態把握や、処方調整を提案するAI開発を目的とした。本システムが確立することで、心不全診療のリソース問題の解決や、早期から専門的な治療介入により、心不全の増悪予防や予後改善も見込まれる。
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