研究課題/領域番号 |
19K17539
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
片伯部 幸子 久留米大学, 医学部, 助教 (20811061)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 超音波温浴 / 血管新生療法 / 血管新生 / 下肢虚血 |
研究開始時の研究の概要 |
末梢動脈疾患による重症下肢虚血は、皮膚潰瘍や安静時疼痛を引き起こし、日常生活動作や生活の質を著しく低下させる。標準的治療法では効果が得られず将来の下肢切断を余儀なくされる例も多い。近年、新たな治療戦略として骨髄細胞や脂肪幹細胞を用いた血管新生療法も行われているが、高額な費用や侵襲性の面でその世界的普及にはハードルが高い。本研究では、より非侵襲的かつ効果的で汎用性の高い新たな血管新生療法の開発と臨床応用の実現を目指し、すでに整形外科領域で保険認可されている超音波温浴療法に着目した。温熱療法、超音波療法それぞれの血行改善作用が相乗した血管新生効果をもたらす血管新生療法の実現性を検証する。
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研究成果の概要 |
虚血肢の血流増加をもたらす血管新生反応を非侵襲的超音波温浴刺激で増強させる血管新生療法の可能性を検証した。ラット下肢虚血モデルを超音波温浴群、温浴群、コントロール(未治療)群に分け、計9回の温浴終了後5日目に虚血肢の血管新生反応を比較したが、温浴群および超音波温浴群の血管新生反応は増強していなかった。組織中の酸化ストレスや血管新生関連タンパク濃度にも変化は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血行再建が困難な重症虚血肢患者に対する新しい治療法の1つに、自家骨髄由来単核球細胞や脂肪幹細胞を虚血肢に筋注投与する血管新生療法がある。その長期効果や安全性が報告されているが、高額な実施費用や実施施設基準、侵襲性の面で汎用性に乏しく、広く普及しているとは言い難い。本研究では、これまでの細胞投与法とは異なる、非侵襲的で汎用性が高い超音波温浴法を応用した血管新生療法実現の可能性を動物実験で検証したが、その可能性を示唆する結果は得られなかった。今回の温浴内刺激超音波は周波数16kHz程度であったことから、さらに高い周波数の超音波刺激による実験検証が望まれる。
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