研究課題/領域番号 |
19K17550
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
礒見 まり 筑波大学, 医学医療系, 研究員 (60748490)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 線維芽細胞 / ウイルスベクター / 心臓再生 / AAV |
研究開始時の研究の概要 |
医療技術が急速に進歩している現在においても、心疾患による死亡率は依然として高いままである。心臓は再生能力に乏しいため、近年では幹細胞を用いた心臓再生医療法に期待が高まっており、活発に研究が進められている。しかしながら、腫瘍化のリスクや生着の問題といった課題も残っている。 これらの問題を克服する新たな心臓再生技術としてウイルスベクターを用いて目的遺伝子を導入し、心臓線維芽細胞を心筋細胞に直接転換する心筋直接リプログラミング法を開発した。本研究ではこの技術の臨床応用に向けて、安全性が高く既に遺伝子治療実績の多いアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いた直接リプログラミング技術の開発に取り組む。
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研究成果の概要 |
これまでに、我々をはじめ多くの研究室で線維芽細胞から心筋細胞を直接誘導する心筋直接リプログラミングが報告されてきた。しかしながら、これまでの研究ではレトロウイルス、レンチウイルス、センダイウイルス等が用いられており、これらのベクターは臨床現場で使用するにはいくつかの課題があった。そこで、本研究では安全で効率的に導入遺伝子を発現させることのできるAAVベクターに着目し、このベクターを用いた心筋直接リプログラミングに成功した。今回の発見は新しい心臓の治療法開発への大きな一歩となると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心疾患は死因の上位を占めており、新しい治療として幹細胞由来の心筋を使用する再生医療や創薬応用が期待されている。ES/iPS 細胞をはじめとした幹細胞はその有力な細胞源として活発に研究が行われているが、幹細胞から分化させた心筋細胞を用いた方法にはコストの問題、腫瘍化のリスク等いくつかの課題が残っている。我々はこの課題を克服するための新しい心臓再生法として心臓線維芽細胞から心筋細胞を直接誘導する心筋直接リプログラミング法の開発に取り組んできた。 本研究では心筋直接リプログラミングを安全なAAVベクターを用いて行う方法を開発し、この技術を臨床応用へさらに前進させた。
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