研究課題/領域番号 |
19K17554
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
門田 真 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (70799064)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 多能性幹細胞 / 特性変化 / 心筋成熟化 / 心筋細胞 / 細胞移植 / 自動能 / 傷害心筋修復機構 |
研究開始時の研究の概要 |
多能性幹細胞由来心筋細胞移植による傷害心臓の機能回復が報告されているが、幹細胞由来心筋細胞は未熟性・多様性を示し、不十分な治療効果や心室性不整脈の発症といった課題が残されている。これらの課題を解決するためには、心筋細胞の分化・成熟化のメカニズムと細胞移植による傷害心筋修復機構を解明する必要がある。本研究課題では、移植後の心筋細胞の時空間的変化を組織学的、電気生理学的、分子生物学的手法を用いて解析することによる傷害心筋修復機構の解明を目的とする。
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研究成果の概要 |
ヒトES細胞由来心筋細胞をラット心臓へ移植し、細胞特性の時系列変化を組織学的および分子生物学的に解析した。生着した心筋細胞からLaser microdissectionを用いて微量RNAを抽出し、in vitroでの長期培養心筋と比較したRNAシークエンス解析を行い、in vivoにおける生着心筋の網羅的な遺伝子発現解析を行った。その結果、生着した移植心筋グラフトにおいて、培養環境と比較して自動能を持ったペースメーカー細胞の割合および自動能に関わる遺伝子の発現が低下し、相対的に成熟した心室筋の割合が増加することを報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多能性幹細胞由来心筋細胞を用いた心筋再生療法は臨床試験が開始されたが、移植後の心室性不整脈出現が解決すべき課題として残されている。本研究で明らかになった生着心筋細胞の特性変化は、不整脈が移植1ヵ月後をピークとして徐々に減少するメカニズムの1つであると考えられた。今後、ペースメーカー細胞の割合を減らした場合や、成熟させた心筋を移植した場合に、不整脈の出現が減少するかを大動物を用いた実験で検証する必要がある。
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