研究課題/領域番号 |
19K17555
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
小林 秀樹 信州大学, 医学部附属病院, 助教(診療) (90794389)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 再生医療 / iPS細胞由来心筋細胞 / 細胞移植 / 不整脈 / iPS細胞 / 心筋細胞移植 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,重症の心筋梗塞に対して,iPS細胞を用いた心筋再生治療の有効性が示されているが,移植後の重篤な不整脈発生といった有害事象も報告されており,その解決方法が求められている。 iPS細胞から心筋細胞を作製する際に,作業心筋である心室筋細胞だけでなく,特殊心筋であるペースメーカ細胞が一定の頻度で混在することが,移植後の不整脈の原因と考えられている。 そこで本研究では,純度の高い心室筋細胞のみを作製し,心筋梗塞モデルのカニクイザルへ移植する実験を行い,移植後の不整脈が抑制できるかどうかを検証する。本研究は,将来的に心筋細胞を用いた再生医療の実用化に貢献できることが期待される。
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研究成果の概要 |
ヒトiPS細胞から心筋細胞への分化過程において、ペースメーカー細胞を排除することにより、純化心室筋細胞を作製した。心筋梗塞モデルのカニクイザルへ、作製した細胞を移植し、細胞移植後に発生する心室性不整脈について検証を行った。 純化心室筋細胞の移植を行った5頭の動物のうち1頭においてのみ、移植後早期に心室性不整脈の発現を認めたが、過去の報告と比較すると、その持続時間や出現頻度は限りなく少ないものであった。このことから、純度の高い心室筋細胞のみを移植することは、移植後に生じる心室性不整脈の抑制につながると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今後、重症心不全患者へのヒト多能性幹細胞由来心筋細胞移植による再生医療が、広く行われていくと考えられる。一方で、心筋細胞移植に伴う様々な問題点も報告されており、その一つが移植後に誘発される心室性不整脈である。今回の研究では、純度の高い心室筋細胞のみを移植することが、そうした移植後の致死性不整脈を抑制する方法の一つであることが示された。
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