研究課題/領域番号 |
19K17556
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
成瀬 代士久 浜松医科大学, 医学部, 助教 (80814417)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | フレイル / サルコペニア / 植込み型除細動器 / 心臓再同期療法 / 植え込み型除細動器 / 両心室ペーシング |
研究開始時の研究の概要 |
近年、フレイルやサルコペニアが経皮的大動脈弁置換術後の死亡リスク上昇と関連があり、フレイルが進行した症例では予後改善効果の恩恵が受けられないことが示されたが、頻脈性不整脈や重症心不全といった重篤な病態に適応となる植込み型除細動器(ICD)や心臓再同期療法(CRT)を植込まれた症例におけるフレイル・サルコペニアの予後に対する影響を調べた研究はない。フレイル・サルコペニアと手技関連合併症や予後との関連について明らかになれば、フレイル・サルコペニアが進行した患者においてはICD, CRT植え込みのメリットが少ないことが示され、費用対効果をふまえたICD, CRT植え込み適応を決定する一助となりうる。
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研究成果の概要 |
本研究は2019~2022年に新規の除細動器移植術(致死性不整脈に対する突然死予防のための機械)、心臓再同期療法(心不全治療のために開発されたペースメーカーの一種)を行った220例を全国8施設より前向きに登録した(平均年齢は67歳、男性が158例)。「加齢により心身が老い衰えた状態」と定義されているフレイルを評価したところ、37例にフレイルを、73例にフレイルの前段階であるプレフレイルを認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化社会が進んでいくなかで、フレイルを有する患者さんも増えていくことが予想される。フレイルとは「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態」ではあるが、その一方で「適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」ともされているため、フレイルを疑い診断して、適切な介入・支援を行うことが重要と考える。今回、除細動器移植術や心臓再同期療法を受ける患者さんの中にも、少なくない割合でフレイルの患者さんが含まれることを示したことで、広く循環器内科医に当該患者におけるフレイルのスクリーニングの重要性を喚起することができたと考える。
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