研究課題/領域番号 |
19K17584
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
鎌田 塁 北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (60836104)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 心室性不整脈 / HFpEF / SKチャネル / HFpEF / 心筋虚血 / 虚血 |
研究開始時の研究の概要 |
心不全患者のおよそ半数は左室駆出率が保持された心不全であり、死亡形態の20%が突然死であることがわかってきた。心室性不整脈が突然死の主な原因と推察されるが、HFpEFにおけるその頻度や機序についての知見は非常に限られている。HFpEFの主な病態は拡張不全であり、多くは心肥大を伴う。申請者はこれまでに肥大心や虚血心おける催不整脈性にリン酸化CaMKIIを介したSKチャネルが寄与していることを明らかにしてきた。本研究では、食塩感受性ラットによる拡張不全心モデルにおいて、心筋虚血による催不整脈性とSK電流の影響を検討する。本研究結果が、拡張不全心の突然死予防に対する治療につながることが期待される。
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研究成果の概要 |
HFpEFモデルにおける心筋虚血条件での催不整脈性とSmall conductance calcium sensitive channels(SKチャネル)との関連について遺伝的高血圧モデルラットを使用し低酸素潅流による全心筋虚血を誘発することで、催不整脈性を検討した。心筋虚血状態においては、心室性不整脈が生じたが、SKチャネルの選択的阻害薬であるアパミンを投与することでその頻度が減少することが確認された。膜電位/カルシウムトランジエント(以下CaT)同時光学マッピングにて心室性不整脈の発症機序を検討したところ、CAT持続時間よりAPDの差が開大することによる撃発活動による機序が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
急増する心不全パンデミックのうち約半数は左室駆出率が保持されたいわゆるHFpEFであることが報告されている。一方HFpEF患者のうち、虚血性心疾患の合併が多くみられ、そのうちある一定の頻度で突然死が生じることが知られている。突然死のうちほとんどの症例は心室性不整脈であることが想定されている。そのため、HFpEF患者における虚血条件において心室性不整脈の発症機序を明らかにすること、また心室性不整脈に効果的である薬剤の研究は社会的に非常に意義が大きいと考える。
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